生活習慣病に特化した遠隔診療。健保組合の費用削減で成功報酬

メドケアがサービス開始

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ウエアラブル端末でも患者のデータを集め、遠隔診療での生活指導に活用する
 メドケア(東京都新宿区、明石英之社長)は、生活習慣病に特化した遠隔診療サービス「ドクターズ・クラウド」を4月に始める。スマートフォンやウエアラブル端末の活用により、定期的な通院が必要な従来型治療よりも医療費を低減できる。企業や団体の健康保険組合へ提案し、削減できた費用の一部を成功報酬として受け取る。2018年8月期までに30健保からの受注と1万6000人の利用を目指す。

 ドクターズ・クラウドの利用者は基本的に初診時のみ対面診療を、以後はスマートフォンを活用した遠隔診療を受ける。日常生活では貸与されたウエアラブル端末を装着し、メドケアは通信網経由で患者の運動や心拍などのデータを受け取って生活指導につなげる。治療薬については院内処方して患者宅へ配送する。同サービスは、従来型治療で求められる外来管理加算や生活習慣病指導管理料がかからない。

 メドケアは健保組合が削減できた費用の75%を成功報酬として受け取る。17年1月中旬時点で3健保からの受注実績がある。今後は受注企業内でセミナーを開くなどして組合員への周知を図り、通院負担が減らせる点を訴求して利用を促す。17年8月期は6健保からの受注と800人の利用を見込む。

 メドケアは過去に健保組合のレセプト(診療報酬明細書)を分析した結果などから、組合員の約18%が同サービス利用対象者になり得るとみている。また同社が生活習慣病患者547人を対象に行った意識調査では、そのうち約77%の人が遠隔診療に切り替える意向を示したという。

 従来、遠隔診療は、離島に患者がいるなど、対面診療が困難な場合に限り行われると考えられてきた。だが15年8月に厚生労働省から条件を厳しく解釈しなくて良いという趣旨の事務連絡が出され、遠隔診療サービスの展開がしやすくなった。

日刊工業新聞2017年1月19日

COMMENT

村上毅
編集局ニュースセンター
デスク

生活習慣病の改善を遠隔で支援するサービスが盛んだが、「成功報酬」というのが特徴的で面白い。企業も健保も、従業員にとってもよいモチベーションになる。

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