エアバス、旅客機の受注減鮮明も「心配ない」
受注に生産が追いつかない状況は続く
欧エアバスは2016年度(1―12月)の民間航空機部門の業績を公表し、引き渡し機数が過去最高の688機(前期比8%増)となったことを明らかにした。受注機数は51社(8社が新規顧客)から731機を獲得し、内訳は単通路型機が607機、ワイドボディ機が124機。16年12月末時点の受注残は6874機となり、金額ベース(カタログ価格)で1兆180億ドル(約116兆520億円)に積み上がった。
引き渡し機種の内訳は、単通路型A320ファミリーが545機(68機が最新機種の320neo)、A330が66機、A350XWBが49機、A380が28機。単通路型機の40%以上が最大機種のA321だった。
受注機数は目標の650機を達成したものの、15年実績の1139機を大きく下回った。原油安に伴う燃料価格の下落で、燃費の良い新型機の更新需要が停滞したほか、格安航空会社(LCC)からの大規模受注が一段落したことが原因とみられる。
エアバスの受注機数はこの5年間、ほぼ毎年1000機以上の高水準を維持し、受注残の積み上がりが加速。足元の受注が調整局面となっても、「それほど心配することではない」(関係者)といった見方が支配的だ。
中長期的な航空機需要は、新興国を中心に拡大する見通し。懸案事項はむしろ、豊富な受注残をさばく生産能力にありそう。このため同社は、A320系の最終組み立てを手がける独ハンブルク工場などの増産に注力。A320系の月産能力を19年に60機(現在は42機)に増やす計画だ。
引き渡し機種の内訳は、単通路型A320ファミリーが545機(68機が最新機種の320neo)、A330が66機、A350XWBが49機、A380が28機。単通路型機の40%以上が最大機種のA321だった。
受注機数は目標の650機を達成したものの、15年実績の1139機を大きく下回った。原油安に伴う燃料価格の下落で、燃費の良い新型機の更新需要が停滞したほか、格安航空会社(LCC)からの大規模受注が一段落したことが原因とみられる。
エアバスの受注機数はこの5年間、ほぼ毎年1000機以上の高水準を維持し、受注残の積み上がりが加速。足元の受注が調整局面となっても、「それほど心配することではない」(関係者)といった見方が支配的だ。
中長期的な航空機需要は、新興国を中心に拡大する見通し。懸案事項はむしろ、豊富な受注残をさばく生産能力にありそう。このため同社は、A320系の最終組み立てを手がける独ハンブルク工場などの増産に注力。A320系の月産能力を19年に60機(現在は42機)に増やす計画だ。
日刊工業新聞 2017年1月13日