今年はストレスに強くなりたい!うまく付き合う3つの所作
適度な刺激、心・体の成長促す
「ストレス」という言葉を皆さん日常よくご自身で使っていると思います。その語源は苦痛や苦悩を意味する英語「distress」が短縮されたものといわれています。人にとっては、望ましくないもの、いやなもの、悪いもの、排除すべきものという印象で使っていることが多いようです。
確かにストレスは精神的・肉体的にさまざまな不調をもたらし、また過食や物への依存などから生活習慣の乱れを引き起こすことがあります。
そして多岐にわたる病気の発症や増悪へとつながり、我々の健康を脅かしていきます。それでは、その諸悪の基となるストレスをなくすにはどのようにすればよいのでしょうか。
まずそもそもストレスとはなにか。ストレス学説の祖と言えるハンス・セリエ博士は、ストレスを「生体に作用する外からの刺激(ストレッサー)に対して生じる生体の反応の総称」と定義しました。
心理的、社会的なこと、人間関係にかかわる生活でのストレスばかりでなく、環境における化学物質などの刺激(化学的)、花粉や病原菌(生物学的)、騒音や振動など(物理的)、いわゆる心や感覚器官をとおして感じる刺激はすべてストレスになりえます。生きていく限りストレスを感じないことはありえないのです。
人には、ある程度のストレスに対しては防御、適応する能力が備わっています。時には適度な刺激を繰り返し受けることによってその能力を高めることができます。
つまり、精神的にも肉体的にも鍛えられ成長するということです。スポーツの世界でも、一流選手は勝負どころのプレッシャーをはねのけて、はじめて素晴らしい結果が残せます。
また、筋肉も負荷を与えなければ成長しません。人間には適度なストレスが必要なのです。しかし、同じストレスでも感じ方、反応の仕方が個々で異なるのも事実です。いかにうまくストレスと付き合うか、以下のことを意識してはいかがでしょうか。
(1)感じないこと。つまりある意味鈍感であること。シンプルに物をとらえよけいなことを考えないこと。何事も自分に都合よく考えること。
(2)ためないこと。つまり頑張らない、無理しない。休みをとること。弛緩(しかん)と緊張をうまく使い分けること。
(3)発散すること。つまり楽しむ、遊ぶ。自分流のリラックス法を見つけること。
難しいことですが、ストレスをうまく受け流し、付き合って、成長のための良い刺激にしたいものです。
(文=岩村太郎・医療法人社団直和会 平成ペンギンクリニック院長)
確かにストレスは精神的・肉体的にさまざまな不調をもたらし、また過食や物への依存などから生活習慣の乱れを引き起こすことがあります。
そして多岐にわたる病気の発症や増悪へとつながり、我々の健康を脅かしていきます。それでは、その諸悪の基となるストレスをなくすにはどのようにすればよいのでしょうか。
まずそもそもストレスとはなにか。ストレス学説の祖と言えるハンス・セリエ博士は、ストレスを「生体に作用する外からの刺激(ストレッサー)に対して生じる生体の反応の総称」と定義しました。
心理的、社会的なこと、人間関係にかかわる生活でのストレスばかりでなく、環境における化学物質などの刺激(化学的)、花粉や病原菌(生物学的)、騒音や振動など(物理的)、いわゆる心や感覚器官をとおして感じる刺激はすべてストレスになりえます。生きていく限りストレスを感じないことはありえないのです。
人には、ある程度のストレスに対しては防御、適応する能力が備わっています。時には適度な刺激を繰り返し受けることによってその能力を高めることができます。
つまり、精神的にも肉体的にも鍛えられ成長するということです。スポーツの世界でも、一流選手は勝負どころのプレッシャーをはねのけて、はじめて素晴らしい結果が残せます。
また、筋肉も負荷を与えなければ成長しません。人間には適度なストレスが必要なのです。しかし、同じストレスでも感じ方、反応の仕方が個々で異なるのも事実です。いかにうまくストレスと付き合うか、以下のことを意識してはいかがでしょうか。
(1)感じないこと。つまりある意味鈍感であること。シンプルに物をとらえよけいなことを考えないこと。何事も自分に都合よく考えること。
(2)ためないこと。つまり頑張らない、無理しない。休みをとること。弛緩(しかん)と緊張をうまく使い分けること。
(3)発散すること。つまり楽しむ、遊ぶ。自分流のリラックス法を見つけること。
難しいことですが、ストレスをうまく受け流し、付き合って、成長のための良い刺激にしたいものです。
(文=岩村太郎・医療法人社団直和会 平成ペンギンクリニック院長)
日刊工業新聞2016年1月22日