日本の「疲労・ストレス検診システム」、海を渡る!日立システムズがまず中国で

漢方医学と相性がいい!?アジアや英国市場にも順次展開

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中国での展開に先駆け現地企業に協力し「中国国際福祉機器展示会」でシステムを設置
 日立システムズは地方自治体や企業向けの「疲労・ストレス検診システム」を、海外市場へ投入する。6月から中国で販売を本格展開し、その後は台湾、シンガポール、英国へ順次展開する。2015年度は中国で数百件の販売を見込む。従業員らのストレスに配慮する経営が、企業競争力を左右するとの認識が国内外で広がっている。同社は「メンタルヘルスケア」という新たな分野で市場を開拓し、近年すすめる海外展開のさらなる強化につなげる。
 
 日立システムズの疲労・ストレス検診システムは、疲労の原因と言われるストレスを客観的に評価することで心身の病気の発生を未然に防ぐためのシステム。疲労科学を研究する倉恒弘彦医学博士が監修したアルゴリズム(計算手順)を用いている。

 同システムを本格展開する中国でも、ストレスが疲労につながるという考え方が根付いており、国をあげて精神疾患への対策を強化している。また、中国は漢方医学が一般的なため「同システムの考え方がマッチしている」(社会インフラ事業グループ)という。このため中国市場は十分に需要があると判断した。中国展開に際してはソフトウエアを中国語に対応した。航空や銀行などの金融機関、漢方薬メーカーなど国営を含めた企業に拡販する。

 台湾は15年度内に市場調査を実施し、早期の投入を目指す。その後、シンガポールなど東南アジアに順次展開していく。

 同システムは疲労科学研究所(大阪市淀川区)と共同で開発した。疲労科学研究所の自律神経測定器と日立システムズのクラウドサービスで構成する。

 自分の意思とは無関係に体の機能を調整している「自律神経」が疲労に大きな影響を与えており、その状態を測定することで疲労を客観的に評価する。

 測定方法は受診者が測定器に左右の人さし指を入れると2―3分で心電波と脈波を同時に計測する。そのデータを瞬時に分析し、結果を顧客側に返す。自律神経機能年齢(自律神経の強さ)や心拍変動、交感・副交感神経のバランスが数値やグラフで表示される。「正常」「注意」「要注意」の3段階で評価される。

日刊工業新聞2015年05月21日 電機・電子部品・情報・通信面

COMMENT

加藤百合子
エムスクエア・ラボ
代表

疲労やストレスを測定し精神的ケアを行うということで、大事になる前に対処できるのは社員のマネジメントにとても役に立ちますし、ベイマックスのようなケアロボットの開発においても将来性が高いと思います。しかし、ここに「中国は漢方医学が一般的なため『同システムがマッチしている』」とは、西洋医学がメインの日本国内ではなかなか採用されないということの裏返しなのでしょうか?硬直した国内システムがイノベーションの場を与えられなくなっていなければいいのですが。

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