肥満でなくても睡眠時無呼吸症候群になりやすい人

顎の小さい人にも起こりうる。9割は診断されず

  • 0
  • 4
 30年近く前、私の睡眠時無呼吸症候群の患者第1号は妻の父でした。義父は昔から大きないびきをかいていました。眼科医をしていた義父は、患者さんを診ながら居眠りをして困ると義母がスタッフから相談されました。「先生を夜寝かせてあげて下さい」と言われ、身に覚えのない義母は困って、私に相談してきました。

 その時、私は米国で睡眠時無呼吸症候群の研究をして帰国した頃で、義父は睡眠時無呼吸症候群に間違いないと確信しました。

 検査の結果、やはり典型的な睡眠時無呼吸症候群と診断し、夜寝る時に付ける治療用の呼吸機器を使い治療を始めたところ、睡眠をしっかりとれるようになった義父は日中の居眠りはなくなり、身体がとても楽になりました。

 89歳で天寿を全うする数年前まで眼科医として元気に過ごす事ができました。

 その後睡眠時無呼吸症候群は、よく知られるようになってきました。まだ睡眠時無呼吸の9割は診断されずに見過ごされていると言われ、高速バスの運転手が運転中に居眠りをして大きな事故を起こしたりして、社会的な問題にもなっています。

 そもそも、睡眠時無呼吸症候群とはどういう病気でしょうか。いびきは睡眠中の気道が狭くなる事で起きますが、気道が更に狭くなると、いびきは、一時的に停止して呼吸も止まります。そういう状態が続くと夜間の睡眠が障害されて、さまざまな症状が現れてきます。

 症状は睡眠中にいびきや呼吸が止まる、朝起きたとき疲れがとれない、頭痛がする、昼間我慢できないような眠気があり、よく居眠りをする、抑うつ的になるなどです。もともといびきの大きい方、肥満傾向のある方は要注意です。

 また、肥満はなくても顎の小さい方にも起こることがあります。検査は簡易検査の上、必要な場合は睡眠時の呼吸状態や脳波などを調べていきます。

 睡眠時無呼吸症候群は高血圧、狭心症、脳梗塞などの原因にもなると言われ、早期発見、早期治療が必要です。

 治療法は、軽度であれば生活習慣の改善でも可能ですが、中等度以上では呼吸機器を睡眠中に装着する方法が一般的です。もちろん保険診療が適用されます。

 さてあなたは大丈夫ですか。心当たりのある方は、まずは内科の医師に相談し、検査のできる医療機関にかかることをお勧めします。
(文=片山久・片山病院院長) 

COMMENT

明豊
執行役員 DX担当
デジタルメディア局長

睡眠時無呼吸症候群関連のサービスや対策品は数多い。ユニークなところでは、衣類折り畳み機で有名なセブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ。筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の佐藤誠教授と共同で、鼻の穴から喉に向けて柔らかいチューブを挿入し、空気の通り道を確保することでいびきや無呼吸を防止する製品を開発、販売している。セブンの阪根社長自身がいびきに悩んでいたことが開発のきっかけ。 まず気になる方は診断を。

関連する記事はこちら

特集