自動運転のトラック隊列走行は、商用車メーカーの合従連衡につながるか

車両開発の考え方が変わる

 1台で通常の大型トラック(積載量10トン)2台分を輸送できる「ダブル連結トラック」。国土交通省は11月、新東名高速道路を中心に最大約500キロメートルの区間を活用した走行実験に向け、有識者協議会を設置した。見据えるのは隊列走行の実用化。実験で一般車両への影響も検証する。

 トラック同士が通信し合い、先頭車両を除き無人の状態で、道路を貨物列車のように走る隊列走行が、物流業界をドライバー不足から救うかもしれない。賃金や燃料費、保険料などが減り、物流事業者の営業利益が3倍になるとの試算もある。

 商用車メーカー世界最大手の独ダイムラーは高速道路「アウトバーン」で実証、約7%の燃費改善効果や車間距離を50メートルから15メートルに縮小できることを確認した。

 日本も負けていない。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)はトラックの隊列走行の技術を開発、実証実験も実施した。豊田通商は国内トラックメーカーやジェイテクト、日本信号、ナブテスコなどと組み、経済産業省の事業の一環で、2018年度に後続車両が無人の隊列走行を実証する計画。後続無人は世界初になる見通しだ。

 新たなビジネスも生まれる。その一つが輸送する荷物の目的地や目標到達時間、走行状況、渋滞情報を分析し、最適な隊列構成を指令する交通管制技術だ。

 交通管制は米グーグルや米アマゾンと同様、「プラットフォーム型」ビジネスといえる。先駆者は米ペロトン。スウェーデン・ボルボ、デンソー、カナダ・マグナ・インターナショナル、米UPS、米インテルキャピタルなど自動車・部品メーカー、物流事業者などが出資しており、17年の商業化を目指している。

 隊列走行が実現すれば、燃料費も削減できる可能性がある。とあれば、物流事業者が自動走行トラックを使わない手はない。

 車両開発の考え方も変わる。いすゞ自動車と日野自動車は通信システムやハンドルを自動で操作する基礎技術などを17年9月までに開発する。「競争ではなく協調領域」(いすゞ幹部)。商用車メーカーの合従連衡につながるかもしれない。

明 豊

明 豊
12月23日
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自動走行車による物流改革は、幹線輸送にとどまらない。インターネット通販の拡大とともに、ドライバー不足は深刻化する。、自動運転車によるオンデマンド配送の実現に向け、2017年3月にも国家戦略特区で実証試験を始まる。その顔ぶれがヤマト運輸はと渦中のディー・エヌ・エー。ディー・エヌ・エーのキュレーションメディア事業問題がどのような影響を及ぼすか気になるところ。

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