「H2Bロケット」製造工場を報道公開! ― 三菱重工

H2B5号機、「こうのとり」打ち上げへ

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H2Bロケットの第1段(手前)と第2弾(奥)
 三菱重工業は22日、国産大型ロケット「H2B=写真」の5号機を飛島工場(愛知県飛島村)で報道陣に公開した。宇宙ステーション補給機「こうのとり」5号機の打ち上げに使う。29日に出荷し、6月1日に種子島宇宙センターに搬入する予定。打ち上げ日は調整中だが、今夏ごろの見通しだ。

 公開したのは、第1段と第2段を合わせたコア部分。第1段が直径5・2メートル×長さ33メートルで、第2段は直径4メートル×長さ9・8メートル。画像の圧縮伝送装置の搭載数を従来の2個から1個に減らすなど、若干のコストダウンを実施した。

 製造コストは非公表だが、打ち上げ費を含め約140億円とされる。三菱重工は基幹ロケットの「H2A」とあわせ、機体の製造と打ち上げ業務を担当している。

◆H2Bってどんなロケット?
 H2Bは、国際宇宙ステーション(ISS)に生活物資などを補給する「こうのとり」の輸送を目的に開発された大型ロケットだ。「静止トランスファー軌道」と呼ばれる軌道への衛星打ち上げ能力は公称8トンで、H2Aの基本形と比べて約2倍に増えている。H2Aでは1基だった第1段エンジン(LE―7A)を、H2Bでは2基に増やした。

◆前回からの改善点は?
 ロケットは信頼性が最優先なので、いったん開発した後はなるべく設計を変えない方が良いとされてきた。今回も劇的な改善点はないが、不要になった装置を取り外すなどして、少しだけコストダウンにつなげている。

◆ロケットの表面はなぜ橙色をしているの?
 表面の橙色は、断熱材。ロケットの中に入っている燃料(液体水素など)の蒸発を防ぐため、表面に2~3センチメートルの断熱材を吹き付けている。機体は主にアルミニウム合金で出来ていて、断熱材にはポリウレタン系の材料を使っている。
 ちなみに、中段部の橙色が濃くなっているのは、その部分だけ耐熱性の高い特殊な断熱材を使っているため。打ち上げ時にロケットの周りに装着する固体ロケットブースター(SRB)の空力の都合上、中段部が熱くなるので、より耐熱性を高めた断熱材を使っている。この断熱材は通常の断熱材よりも重たいので、必要最小限しか使わないという。

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COMMENT

同社は、H2A/H2Bロケットの打ち上げ前には定期的に報道公開を実施しています。何度見てもその大きさに圧倒されます。ちなみに撮影NGでしたが、工場内には製造中の「H2A」も何機かありました。

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