ネットシーズ（東京都千代田区、西田省人社長、０３・３５１５・２３４５）は媒体・商品に特化した占いコンテンツ制作の情報処理サービスを行っている。一般消費者向けにも２００４年から占いポータルサイト「ｈａｐｐｙ　ｗｏｍａｎ」を運用する。占いコンテンツの顧客コミュニケーションツールは約１０００社、１万媒体への導入実績をもつ。

　サービス開始のきっかけは「占いコーナーをつくって運用してほしい」という企業依頼を受けて運用する中で、マーケティングツールとしての活路を見いだしたこと。同社は、老若男女を問わず誰でも親しみやすく、好奇心を刺激する占いは、企業サイトやメディアへの集客が可能なツールだと捉えた。デジタルサイネージやスマートフォンアプリでも利用可能だ。

　コンテンツは「占い」と「心理テスト・診断」タイプに分類。パッケージ型とオリジナル型に細分化したことで、企業に使いやすいサービスとしている。

初期費用ナシ月額３万円から

　パッケージ型は費用、作業両面を削減して更新性を高めたい企業向けだ。初期費用ナシの月額３万円から導入できる。オリジナル型は消費者層からのブランドへの好意やコンバージョン（最終成果）を向上させたい企業向けで、予算やニーズに幅広い対応が可能。納品形式はＡＳＰ（アプリケーション・サービス・プロバイダー）、ＡＰＩ（応用プログラムインターフェース）、ＣＳＶ形式の３種類が基本で、顧客要望にも応じる。

　オプションサービスとして、ターゲット層や商品、ウェブサイトのコンセプトなどに合わせた「オリジナル運勢」は初期制作費１００文字１００パターンで１５万円、運用費は月２万５０００円と安価に提供する。占い結果に「こんなアイテムがオススメ」「こういう行動がベスト」など表示し、購入の導線づくりに活用。ごく自然に印象づけながら顧客に行動や選択を提案する。占い結果も日々変え、飽きさせないことで消費者の再訪リズムを創出する。タロット占い、四柱推命など多数占術の中で、１２星座占いは一番人気。「生年月日を入れる必要がなく、ポピュラーなため、消費者層も使いやすい」（三浦東平営業部ＣＳＯ＝チーフ・ソーシャル・オフィサー）からだという。

販売促進の有効ツール

　行動心理学など用いてタイプや傾向を導く「オリジナル診断チャート」は「設問が長すぎても、顧客は飽きる」（同）と考え、設問数を５問に設定した。消費者層自身で回答選択するので、診断結果に納得しやすく、購買活動へ向かいやすい。“不確定要素が多い”というイメージも否めない占いだが、販売促進の有効ツールとしての機能も果たしている。
（文＝茂木朝日）