新型「スイフト」“初売り”間に合った!スズキ、燃費不正の影響を最小限に

国内市場への早期投入が待ち望まれていた車種。年内に発売へ

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「スイフト」の現行モデル
 スズキは発売が遅れる見通しだった小型車「スイフト」の新型車を年内に発表する。燃費測定不正の影響で発売時期が2017年2月以降にずれ込む予定だったが、8月末に国交省の再審査をクリアしたことで風向きが変わった。新型車はハイブリッド車(HV)も設定する。遅れを最小限に抑え、1年でも最大級の商戦となる1月の“初売り”で、受注の好スタートを切る。

 スイフトはスズキを代表する小型車で、欧州やインドでも展開する世界戦略車。当初、秋頃の全面改良を計画していた。しかし5月に発覚した燃費測定不正の影響で、技術陣は燃費の再測定や国交省への説明対応に追われ、国交省の審査も厳しくなった。このため、夏には協力部品メーカーなどに、17年2月以降と生産開始時期の変更を通達していた。

 しかし国交省の再審査でスズキは全車で燃費がカタログ値を上回った。国交省も「(スズキは)現行法令上の処分、罰則対象としない」と判断。これを受け、サプライヤーなども一丸となり再度の計画変更に対応した。

 スズキは「国内で小型車10万台」を目標とする。4―10月の小型車の販売累計は前年同期比1・5倍の6万450台で推移。小型車の“切り札”であるスイフトの投入により、2016年度中の10万台達成が見えてきた。

 また新型スイフトは、ハンガリー工場で生産してきた欧州市場向けを相良工場(静岡県牧之原市)に集約する。相良工場では輸出分も含め、スイフトで月産約1万台の生産を計画しており、稼働率向上にも貢献しそうだ。

日刊工業新聞2016年12月6日

COMMENT

中西孝樹
ナカニシ自動車産業リサーチ
代表

バレーノで頭出しした新プラットホームの第二弾。キープコンセプトにこだわった第2世代とは一変し、この第3世代で大幅なデザイン、パワーユニットの刷新に取り組み、ソリオ、イグニスなど好調な新Aプラットホーム生産モデルの勢いを持続するためにも、この新型スイフトの早期国内市場導入が望まれていた。 不正を受けたタスクフォースの厳格化に対し、スズキが一定の緩和措置を受けられのは朗報だ。しかし、「善意」発言に見られる初動対処の誤りや、法令遵守意識の低い粗末な組織体制など、この不正で学んだことを心に刻み、再出発を望む。

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