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開発者が語る、日産「ノートeパワー」の4つのウリ

日本商品企画部リージョナルプロダクトマネージャー・谷内陽子さん
開発者が語る、日産「ノートeパワー」の4つのウリ

eパワー搭載「ノート」とゴーン社長

 2012年に発売した2代目の改良となる。スーパーチャージャーを搭載した2代目は走りとデザイン、安全性、居住性の良さを強みとして好評をいただいていた。しかし、走りについては評価が分かれていた。走りを強化しつつ、居住性の良さを維持したのが今回の改良のポイントだ。

 新駆動方式「eパワー」を搭載した。ガソリンエンジンで発電した電気で走る100%モーター駆動で走る仕組みだ。シリーズ式ハイブリッドに属するが、ガソリンで走る電気自動車(EV)だ。充電は不要でEVで問題となる航続距離の心配はない。新しいモノに関心があるがリスクを負いたくないという顧客心理に合致すると考えている。

 eパワーは四つの売りがある。まずはモーターならではの力強く上質な走りだ。発進時の加速と時速60キロメートルからの再加速は2リットルターボをしのぐ。EV「リーフ」で培ったモーターの制御技術を生かした。

 次に静粛性。これまでの小型車はアクセルを踏むとエンジン音がうるさく車内で会話がしにくい。従来のハイブリッド車(HV)よりもエンジンの作動時間を少なくし2クラス上の静粛性を実現した。

 三つ目は新感覚の運転操作だ。アクセルペダルだけで加減速ができる。減速度を細かく制御できるのはモーター駆動の特徴で、エンジンブレーキの約3倍の減速度をつけた。最後は燃費の良さ。エンジンと駆動が切り離されているから、効率の良いエンジン回転数を利用することができる。

 日産の登録車で最量販車のノートにeパワーを搭載したのは、EVで好評のモーターならではの走りや静粛性を多くのお客さまに味わってもらいたいからだ。
谷内さん
日刊工業新聞2016年12月2日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
小型車は軽自動車に次いで国内市場の2割を占める重要なセグメントで、トヨタ自動車のHV「アクア」やホンダの「フィット」など競争が激しい。国内では確固たる2位の座を目指している日産だが、最近はシェアが低迷している。最量販クラスのノートの成否は日産の国内での立ち位置にも大きく影響する。

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