ワクチン安定供給へ。厚労省が地震対策で免震倉庫建設を補助

有効期限が2年を越える製品の場合、少なくとも6カ月分

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熊本地震でワクチン製造が困難となった化血研
 厚生労働省は、災害時にワクチンを安定供給できる体制を確保するための支援に乗り出す。ワクチンの製造販売業者が、免震構造による備蓄用倉庫を建設した際にかかる費用を補助する。地震の衝撃を減衰させ建物内部の安全性や快適性に優れた免震構造の倉庫を整備し、ワクチンを確保するのが狙い。本年度中にも評価委員会を発足させ、公募を通じて事業者を選定する。

 備蓄するワクチンは、主に定期接種に用いる製品が対象となる。ワクチン製造販売業者のほか、販売会社を含む卸売販売業者についても補助の対象とする見込み。

 備蓄量としては、有効期限が2年を越える製品の場合、現状の在庫量を含めて少なくとも6カ月分とする方針。1年を越えて2年以内の製品は同5カ月分、1年以内は同4カ月分を目安とすることで調整している。

 厚労省は、備蓄用倉庫の補助対象となる企業に対し、必要と判断した場合は他社製のワクチンも備蓄するように指示する考え。

 熊本地震では、化学及血清療法研究所(化血研、熊本市北区)の工場建物や設備に被害が生じ、一部のワクチンの製造が困難となる事態が起きた。ワクチンを適切に管理できる体制を整えることで、災害時にも安定供給できるようにしていく。

日刊工業新聞2016年11月24日

COMMENT

村上毅
編集局ニュースセンター
デスク

ワクチンは必須な医薬品にもかかわらず、供給できる企業が限られ、脆弱な供給体制が指摘されてきた。化血研の問題で対策の必要性が増しており、安定供給体制の取り組みが今後、本格化していきそうだ。

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