テスラにも供給実績があるプレス機メーカー、今度はマセラティから初受注

アイダエンジニアリング、供給欧州車メーカーの開拓に弾み

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マセラティに供給したプレスライン
 アイダエンジニアリングはイタリアの高級車「マセラティ」向けに、自動車の屋根やドアなどの外板を製造する超大型プレス機ラインを供給した。日本のプレス機メーカーが同様の設備をマセラティ向けに受注するのは初めてとみられ、欧州車の本国の主力工場に供給するのは珍しい。

 受注額は約30億円。アイダエンジは欧州車メーカーの開拓を強化しており、今回の受注で弾みが付きそうだ。

 マセラティを傘下に持つ伊FCAから受注した。受注したのは、約2500トンの加圧能力がある超大型プレス機などが6台連なり、鋼板を段階的に最終形状に仕上げていくタンデムプレスライン。伊トリノ市近郊のミラフィオーリ工場で、スポーツ多目的車(SUV)「レバンテ」、スポーツセダン「ギブリ」などの外板成形に使われるようだ。

 外板成形は自動車プレスの最重要工程の一つ。対応メーカーは世界でも少なく、欧州では独シュラーを中心に現地メーカーの寡占状態にある。特にマセラティのように意匠性の高い車体デザインは、プレス成形が難しい。アイダエンジは高度な技術を必要とする工程向けを受注したことで、欧州車市場の開拓に弾みを付ける。

 同社はイタリアに製造と販売拠点を持つ。欧州車メーカー向けでは2013年ごろから英ジャガー・ランド・ローバー(JLR)と取引をはじめ、タンデムライン計5ラインを含め、200億円超を受注している。すでに3ラインを英国の工場などに納入済みだ。

日刊工業新聞2016年11月9日

COMMENT

六笠友和
編集局経済部
編集委員

日本勢には敷居の高い欧州車メーカーに、現地でこうした大がかりな設備を納めたのは快挙だと思います。ちなみにEVの米テスラからも屋根やドアなどを成形するタンデムラインを受注したことがあります。 アイダエンジはタンデムラインで後発ですが、細かくプレスの動きを制御できるサーボプレスという種類のプレスを開発し、いまや世界有数のメーカーになりました。

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