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音楽×ICTで街おこし!ビーコンでスマホに地域の音楽情報が届く

音楽×ICTで街おこし!ビーコンでスマホに地域の音楽情報が届く

地域のライブハウス情報などの発信や閲覧が可能

 産学連携は大学の研究成果などを企業が応用して事業化に結びつける事例が一般的だ。これとは真逆の方法で産学連携に取り組んだのが、東京工科大学メディア学部の吉岡英樹講師と夢現舎(東京都八王子市、飯田公司社長、042・673・7356)だ。音楽を切り口に地域活性化を図れないかと考えた吉岡講師が、スマートフォンを使ったデジタルサイネージ(電子看板)技術に強みを持つ同社の飯田社長に声をかけた。

 吉岡講師は米バークリー音楽院でシンセサイザーを専攻し、卒業後は日本で音楽産業に携わった経歴を持つ。音楽とICT(情報通信技術)を組み合わせた街おこしの方法として思いついたのが、ビーコンを使った地域密着型の音楽情報キュレーションシステムだ。

 連携のきっかけはある展示会だった。同じ展示会に出展した飯田社長に吉岡講師が構想を持ちかけると、「面白そう」(飯田社長)と話が進んだ。開発期間は約3カ月。4月に完成したのが、地域の音楽教室やライブハウス情報などの発信や閲覧ができるシステムだ。

 専用アプリケーション(応用ソフト)をダウンロードしたスマホをビーコン設置場所に近づけると、限定の音楽情報を取得することもできる。円滑な開発ができた理由について、吉岡講師は「常に目指す方向を確認すること」と強調する。

 今回の産学連携は大学からの提案ということもあり、事業化を見据えたものではなかった。それでも飯田社長は、「研究者の知見を学べたことは大きい。今後の製品開発の参考になる」と連携のメリットを説く。
日刊工業新聞2016年11月10日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
最近では街を挙げた音楽イベントも増えています。音楽でなくても子育て情報や災害情報などさまざまな情報発信に応用できそうです。

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