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博多駅前道路陥没、福岡市が会見「予見できなかった」

二次被害を防ぎ、再発防止に全力
博多駅前道路陥没、福岡市が会見「予見できなかった」

道路陥没について説明する福岡市の担当者ら

 福岡市は同博多区の博多駅前で発生した道路陥没について、8日10時から会見を開き事故の概要を説明した。冒頭で福岡市交通局の担当者は「近隣住民に影響を与えており、二次被害を防ぎ、再発防止に全力を注ぐ」と説明した。

 事故現場は午前5時頃から予兆があり、当時30人ほどが作業に従事していたが、5時10分頃には付近の通行止めを判断した。その後、午前8時半頃には幅約27メートル、長さ約30メートル、深さ約15メートルに拡大した。

 2年前にも地下鉄延伸工事に関して陥没事故が発生しており、その後、事故防止検討委員会を設け、施工巡視も強化してきた。ただ、今回の事故に関して担当者は「予見できなかった」としており、周辺の建物への影響は「確定的な情報はわからない」としている。

 今後に関し、工事の完成時期の時期について「原因を究明している段階だが、現在のところ影響はない」としている。

「ゴジラが来たみたい」


 福岡市博多区の博多駅前2丁目交差点付近で8日朝に発生した道路陥没で、通勤時間帯の周辺は停電や立ち入り禁止の規制で混乱した。周辺地域には避難勧告が発令され、公民館に避難場所が開設された。

 陥没はJR博多駅西側にある商業施設・キャナルシティ博多に向けて走る「はかた駅前通り」で発生。長さ約30メートル、幅約27メートル、深さ約15メートルが陥没した。JR九州の本社が入居するビルの数十メートル先で同ビルも立ち入りできなくなった。

 陥没したエリアはJR九州のほか、西日本フィナンシャルホールディングス本店をはじめ、大手企業が事務所を構える福岡有数のオフィス街。建物への立ち入りが禁止された企業も多かった。現地では警察車両や九州電力の広報車両、工事車両などが巡回し、緊張感が漂った。会社員らがビルに入れず困った様子で電話をかける姿や、近隣の公園で避難、待機する姿も多く見られた。

 経済にも影響が出始めている。福岡銀行はシステム障害により窓口での入出金や振り込み、一部のATMが利用できない状況。博多駅周辺の同行ATM前には行員が立ち、客をコンビニのATMなどへ案内していた。

 西日本鉄道の路線バスは、はかた駅前通りを通る一部の便を迂回(うかい)して運行。JR九州は在来線、新幹線ともに通常運行している。一方、博多駅ビルの一部が停電で営業できなかった。

 陥没現場の周辺では警察の規制線の前で、スマートフォンで写真を撮る通行人や、「ゴジラが来たみたい」などと驚きの声を上げる人もいた。

2016年11月8日
三苫能徳
三苫能徳 Mitoma Takanori 西部支社 記者
たまたま、福岡にいたので取材しました。8日午前10時半ごろの状況レポートです。 <追記> 福岡市の会見です。

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