解禁日だけでは終わらせない!「ボージョレ後」商戦盛り上げる
ワイン各社、“コト消費”を提案
17日解禁の「ボージョレ・ヌーボー」商戦で、ワイン大手がボージョレ以後の“コト消費”提案に力を入れる。ボージョレ解禁の行事は日本に定着したが、その需要はワインが日常的に飲まれるようになったことを背景に縮小気味。大手各社は落ち込みをカバーしようとプレミアム商品やパーティー用といった、付加価値やイベントを取り入れたコト消費の提案を拡大する。
サントリーワインインターナショナルはバーなどの料飲店向けに、ワインの3リットルパックを発売。アサヒビールは22日の「いい夫婦の日」、23日の「勤労感謝の日」などに新酒を楽しむコト消費を提案する。
メルシャンによると2015年のボージョレ市場は、ピークだった04年に比べ約4割の規模に縮小。ただ、ワイン需要が減ったわけではなく、人々がおいしいワインを求め“時期”よりも本格感や味を重視。特定の日に消費が偏らなくなったことが背景にある。16年のボージョレ市場は、前年比4%減程度と見込まれている。
とはいえボージョレが、愛好家の重要行事であることに変わりはない。メルシャンは15年にフランス・リヨンのコンテストで金賞を受賞したワインなど、高付加価値商品に力を注ぐ考え。無濾過ワインといった新ジャンルの商品も投入する。「消費者の舌が肥え、ボージョレワインにも高品質や付加価値が求められる」(メルシャン)と予測する。
サントリーワインインターナショナルは、新酒と一緒に今年のものを今年のうちに楽しみ尽くす「ボジョパ」と呼ばれるパーティーを、10月末のハロウィーンと12月のクリスマスの間を埋める新たな催事として提案する。
商品は料飲店に3リットルの大容量品を投入。消費者にはチーズと相性の良い新ワインや、高価格帯品を発売する。ボジョパの情報は、特設ウェブページや会員制交流サイト(SNS)を通じ発信。ボージョレを昔楽しんだ40―50代に加え、ボージョレが浸透していない20―30代にアピールする。
アサヒビールは仏の食前酒の習慣「アペロ」を紹介し、夕方から新酒を楽しむ生活を提案。さらに、解禁日の17日以降もボージョレが楽しめるよう、大切な人に感謝を伝えるツールに新酒を活用する売り場づくりを小売店に提案する。需要の長期化を図ることで、値崩れも防ぐ狙いだ。
(文=嶋田歩)
サントリーワインインターナショナルはバーなどの料飲店向けに、ワインの3リットルパックを発売。アサヒビールは22日の「いい夫婦の日」、23日の「勤労感謝の日」などに新酒を楽しむコト消費を提案する。
メルシャンによると2015年のボージョレ市場は、ピークだった04年に比べ約4割の規模に縮小。ただ、ワイン需要が減ったわけではなく、人々がおいしいワインを求め“時期”よりも本格感や味を重視。特定の日に消費が偏らなくなったことが背景にある。16年のボージョレ市場は、前年比4%減程度と見込まれている。
とはいえボージョレが、愛好家の重要行事であることに変わりはない。メルシャンは15年にフランス・リヨンのコンテストで金賞を受賞したワインなど、高付加価値商品に力を注ぐ考え。無濾過ワインといった新ジャンルの商品も投入する。「消費者の舌が肥え、ボージョレワインにも高品質や付加価値が求められる」(メルシャン)と予測する。
サントリーワインインターナショナルは、新酒と一緒に今年のものを今年のうちに楽しみ尽くす「ボジョパ」と呼ばれるパーティーを、10月末のハロウィーンと12月のクリスマスの間を埋める新たな催事として提案する。
商品は料飲店に3リットルの大容量品を投入。消費者にはチーズと相性の良い新ワインや、高価格帯品を発売する。ボジョパの情報は、特設ウェブページや会員制交流サイト(SNS)を通じ発信。ボージョレを昔楽しんだ40―50代に加え、ボージョレが浸透していない20―30代にアピールする。
アサヒビールは仏の食前酒の習慣「アペロ」を紹介し、夕方から新酒を楽しむ生活を提案。さらに、解禁日の17日以降もボージョレが楽しめるよう、大切な人に感謝を伝えるツールに新酒を活用する売り場づくりを小売店に提案する。需要の長期化を図ることで、値崩れも防ぐ狙いだ。
(文=嶋田歩)
日刊工業新聞2016年11月4日