東日本大震災の津波は12分前に捉えてた!「微気圧振動」のデータ公開へ

気象協会、災害時の避難情報など広く活用を呼びかける

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 日本気象協会は2017年4月をめどに、地震に伴う海面の隆起・沈降や火山の噴火、流星の大気圏突入などで生じる大気中の微小な気圧振動「微気圧振動」の計測データを公開する。微気圧震動の観測は、津波をはじめ予知が難しい災害の兆候の検知につながると期待されている。微気圧振動を利用した災害予知研究は世界でもあまり進んでおらず、データ公開で広く活用を呼びかける。

 専用サイトを開設し、微気圧振動を捉える装置「微気圧計」を使って観測したデータを公開する。データ公開は国内では初めて。研究機関や自治体がデータを活用すれば、災害時の避難情報などに役立つとみている。

 日本気象協会の所有する微気圧計は現在、岩手県大船渡市と三重県志摩地域に設置されている。11年に発生した東日本大震災では、津波が沿岸に到達する約12分前に岩手県奥州市で微気圧振動を捉えた。

 今後は西日本にも設置し、観測体制を強化する。微気圧計は国内に、気象庁や大学などの保有を含めると50台ほどあると推定されており、今後はこれらの観測データも閲覧できるようにしていく考えだ。

 日本気象協会は東日本大震災時の観測を機に、微気圧振動の観測を津波の検知へ生かす研究に取り組んでいる。本間基寛事業本部防災ソリューション事業部専任主任技師は「センサーを全国に設置できれば、さらに広範囲の防災に役立てられる」としている。

日刊工業新聞2016年11月3日

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明豊
執行役員 DX担当
デジタルメディア局長

「ガバメント2.0」の流れで公共データのオープン化をもっと進めれば新しいサービスが生まれるはず。

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