日産傘下で初の会合。三菱自のサプライヤーは何を感じとったか
「素直に喜んでいいのか」、「やる気がわいてきた」不安と期待が混在
三菱自動車は1日、日産自動車との資本業務提携後初となる部品メーカーとの会合を都内で開いた。益子修会長兼社長が燃費不正や提携の経緯を説明し、改めて謝罪した。懇親会では日産から転じたトレバー・マン三菱自COO(最高執行責任者)が「改善には皆さんの力が必要だ」と協力を呼びかけた。日産から幹部を招いた新体制に「風通しの良い組織になった」と好印象を持つ部品メーカーがいた一方、「素直に喜んでいいのか」と不安視する声も聞かれた。
「これまでの総会と違い雰囲気が良くなった」。会場を後にした複数の部品メーカー幹部は三菱自の変化を前向きに受け止め、ある幹部は「やる気がわいてきた」と述べた。
「燃費不正問題でご迷惑をお掛けし、心よりおわび申し上げます」。総会は益子会長の謝罪ではじまり、不正発覚後の再試験でも不正をした経緯を説明した。
参加した部品メーカーによると、益子会長は独ダイムラーの自動運転車を約100キロメートル試乗した経験も交え、「時代は変わり、異業種を含めて連携していかなければならない」と指摘。海運大手3社のコンテナ船事業統合など他業界でも規模追求の動きが見られることに触れながら日産との提携の経緯を説明し、「競争力があれば部品メーカーにもチャンスになる」と協力を呼びかけたという。
また2017年度の投入を予定する中型スポーツ多目的車(SUV)の画像やミニバン「デリカ」の新型車のデザイン、その後のモデルチェンジ予定車種が紹介され、開発が順調に進んでいることも示されたようだ。
懇親会では日産から招聘(しょうへい)したマンCOOや開発担当の山下光彦副社長が紹介された。マンCOOは「三菱自を変えるために来た。改善には部品メーカーの協力が必要だと話した」(部品メーカー幹部)と支援を求めたという。
会場では新体制を歓迎する声が聞かれ、神奈川県に本社を置くある部品メーカーは「これまで日産との直接取引がなかったので伸ばしていきたい」と意気込みを示した。
一方、燃費不正問題で揺れた水島製作所(岡山県倉敷市)周辺の部品メーカー幹部は「ストレートには言わなかったが今後影響力を持つ人が紹介されたとの印象を持った。我々からすると前向きにとらえられるかは微妙だ」と警戒感をにじませた。
三菱自は仏ルノー・日産連合との共同購買やプラットホーム(車台)共通化の協議を本格化する。三菱自の変化を感じ取った部品各社は、それぞれの立場で新体制の動向を注視する。
「これまでの総会と違い雰囲気が良くなった」。会場を後にした複数の部品メーカー幹部は三菱自の変化を前向きに受け止め、ある幹部は「やる気がわいてきた」と述べた。
「燃費不正問題でご迷惑をお掛けし、心よりおわび申し上げます」。総会は益子会長の謝罪ではじまり、不正発覚後の再試験でも不正をした経緯を説明した。
参加した部品メーカーによると、益子会長は独ダイムラーの自動運転車を約100キロメートル試乗した経験も交え、「時代は変わり、異業種を含めて連携していかなければならない」と指摘。海運大手3社のコンテナ船事業統合など他業界でも規模追求の動きが見られることに触れながら日産との提携の経緯を説明し、「競争力があれば部品メーカーにもチャンスになる」と協力を呼びかけたという。
また2017年度の投入を予定する中型スポーツ多目的車(SUV)の画像やミニバン「デリカ」の新型車のデザイン、その後のモデルチェンジ予定車種が紹介され、開発が順調に進んでいることも示されたようだ。
懇親会では日産から招聘(しょうへい)したマンCOOや開発担当の山下光彦副社長が紹介された。マンCOOは「三菱自を変えるために来た。改善には部品メーカーの協力が必要だと話した」(部品メーカー幹部)と支援を求めたという。
会場では新体制を歓迎する声が聞かれ、神奈川県に本社を置くある部品メーカーは「これまで日産との直接取引がなかったので伸ばしていきたい」と意気込みを示した。
一方、燃費不正問題で揺れた水島製作所(岡山県倉敷市)周辺の部品メーカー幹部は「ストレートには言わなかったが今後影響力を持つ人が紹介されたとの印象を持った。我々からすると前向きにとらえられるかは微妙だ」と警戒感をにじませた。
三菱自は仏ルノー・日産連合との共同購買やプラットホーム(車台)共通化の協議を本格化する。三菱自の変化を感じ取った部品各社は、それぞれの立場で新体制の動向を注視する。
日刊工業新聞2016年11月3日