パナソニック、車載電池に賭ける!投資1000億円上積みへ

テスラ以外に大口顧客は現れるか

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パナソニックの津賀社長(右)
 パナソニックは車載電池向けの投資を拡大し、国内外で生産能力を増強する方針を示した。既に米テスラモーターズの大型電池工場や中国・大連の電池工場で2000億円前後の投資を決めており、これに上積みする考え。追加投資は1000億円規模になる可能性もある。二次電池事業は2017年3月期通期で営業赤字の見通しだが、津賀一宏社長は「赤字見通しのほとんどがEV(電気自動車)向け事業の加速のため。実力ぎりぎりのところでストレッチする」と述べ、成長分野に積極投資する攻めの姿勢を強調した。

 パナソニックは19年3月期までの戦略投資枠1兆円のうち約7割の方向付けを終えたが、まだ3000億円程度の投資余力がある。EVはテスラ以外でも需要が旺盛だ。

 EV向け電池で協業するテスラとは、太陽電池事業の協業も検討中。一方、パナソニックの太陽電池事業は国内市場の低迷で国内工場の稼働を落としている。津賀社長は「テスラとの協議がうまくいけば工場稼働に弾みがつく」と述べ、既存の工場設備などの有効利用を検討する。

日刊工業新聞2016年11月1日



テスラがEV工場を2倍に拡張



(テスラの新型セダン「モデル3」)

 米テスラモーターズが電気自動車(EV)工場の建屋面積をほぼ倍に拡張させる計画案を、工場のあるカリフォルニア州フリーモント市に提出していることが明らかになった。サンフランシスコ・クロニクル紙が7日報じた。

 テスラは3万5000ドルという普及価格帯で来年後半出荷予定の「モデル3」について、数十万台規模の大量の事前予約を抱えていることから、当初2020年としていた年産50万台の計画を2018年に前倒しする考えを打ち出していた。ウォール・ストリート・ジャーナルは市側の担当者の見解として、来週木曜日にこの計画案を議論する市の計画委員会で、テスラの提案が了承される見通しだと伝えた。

 この工場はもともと1963年にGMが設置。その後、日本車の輸入急増に伴い、1982年にいったん閉鎖されたが、自動車分野での日米協調の象徴としてGMとトヨタ自動車との合弁会社NUMMI(ヌミ)の工場に生まれ変わった。それが、GMの経営破綻により2010年に再度閉鎖となり、EV事業に乗り出したテスラが買収、2012年に「モデルS」の生産を開始した。

 現在は6200人が勤務し、「モデルS」とSUVの「モデルX」を製造。現在の建屋面積は450万平方フィート(41万8000平方m)で、新たに計460万平方フィート(42万7000平方m)の施設を増設する。さらに工場北側に隣接する25エーカー(10万1000平方m)の土地も買収済みという。テスラは工場増設に伴う雇用人数を明らかにしていないが、市計画局では3100人の雇用が新たに生み出されると推計している。

 2015年のテスラ車の生産台数は5万500台。それに対し、モデル3は予約開始1週間で32万5000台を超えるなど滑り出しは順調で、その低価格から消費者および投資家の期待が高い。イーロン・マスクCEOは2020年末までに年間100万台のEV生産を目指すと公言しており、フリーモント工場のほか、北米での別の工場や、欧州、中国での生産も見込まれている。さらに同社の長期戦略には、電動式のピックアップトラックや小型SUV、大型商用車などの市場投入も含まれるという。

ニュースイッチ2016年10月09日

日刊工業新聞2016年11月1日

COMMENT

明豊
執行役員 DX担当
デジタルメディア局長

自動車産業の歴史的な転換に挑むテスラ。もちろん危うさもあるし、それに乗っかることにパナソニック社内でも懐疑的な見方もある。どこまで確信があるのか。今度、津賀さんにじっくり聞いてみようと思う。

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