どうなる小池新ビジョン。改めて「国際金融センター構想」を明確に打ち出す

来年度以降は毎年見直しか

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第1回プラン策定会議であいさつする小池都知事(中央)
 東京都は25日、小池百合子都知事が目指す新しい東京を創造するための新たな4カ年計画「2020年に向けた実行プラン(仮称)」を策定するため、第1回・第2回プラン策定会議を庁内で開いた。4副知事、教育長、各局長らが一堂に会し主要政策について意見交換した。

 小池知事は「都政のさまざまな課題を掘り起こしてきた。セーフシティ、ダイバーシティ、スマートシティの三つのシティを具体的に実現するため、これまでの延長ではなく新たな発想で庁内の英知を結集し、都民ファーストの視点に立ち、都民からの共感が得られるよう進めていきたい」と述べた。都は、同実行プランを12月末までに取りまとめて公表する。

日刊工業新聞2016年10月26日



外添前知事のインタビューを振り返る


 10年後の東京の未来を示した東京都長期ビジョンで「東京を世界一の都市にする」と掲げた東京都。2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催を好材料に、日本経済活性化のけん引役と期待されている。15年度から本格予算執行に入った舛添要一都知事に産業施策などを聞いた。

 ―政府が今年公表した「ものづくり白書」で、最新のIT技術を活用した生産性の向上などを取り上げ、製造業でIoT活用を強化すべきだとしています。東京都としてどのように考えますか。
 「都としてあらゆる側面から支援し、都内企業の生産性を高めるのが基本方針だ。中小企業が製品や素材の検査をする際、東京都立産業技術研究センターが比較的安い値段で提供し、金属3Dプリンターも低コストで使える。東京都中小企業振興公社は年内にも海外初の拠点をタイのバンコクに開設する。そこから情報発信や海外展開を支援する計画だ」

 ―中小企業の商機はどの産業分野にあるとみますか。
 「医療機器とロボットは成長産業だ。少子高齢化が急速に進む東京では介護人材が不足する。介護ロボットに都が補助金を出すことを考えてもいい。雇用面でも、優れた製品をつくっているところに就職してもらい、技術者を定着させるといった支援が必要だ」

 ―国家戦略特区制度の進捗(しんちょく)は。
 「東京でないとできない産業が二つある。一つは国際金融センターで、もうひとつは医薬品・医療機器などのライフサイエンスだ。外国から優秀な企業を集め最新の情報交換ができる。戦略特区の利点を活用して、まずはがんの薬の承認スピードを速めたり、東京版・医薬品医療機器総合機構を創設し、ジェネリック医薬品の審査期間を短縮する。規制緩和で一歩先に行きたい」

【記者の目・都内産業活性化、手腕に期待】
 五輪開催を5年後に控え、観光産業など多方面でおもてなしのためのニーズ(商機)が続々と出ている。大会の開催効果を中小企業にまで波及させるため、東京商工会議所などを構成員とした五輪関連の受発注情報ポータルサイト構築も順調に進む。都内産業の活性化と成長の実現に向け、舛添知事の手腕に期待がかかる。
(聞き手=大塚久美)
※内容は当時のもの

日刊工業新聞2015年6月30


COMMENT

安東泰志
ニューホライズンキャピタル
会長

東京都顧問の立場で補足する。東京都には、すでに舛添前知事の時に作った「東京都長期ビジョン」があるが、今回の動きは、小池知事が自らの公約に沿って、まずはその補完を図るものだ。例えば、東京国際金融センター構想などは改めて明確に織り込まれる。なお、来年以降は、東京都長期ビジョン自体を毎年見直すことになるのではないか。

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