人間の「憂い」「したり顔」、表情から推定。
三菱電機が開発。レコメンド機能やロボットの対話力向上に応用へ
三菱電機は、顔画像を基に、より細かい区分で人の表情を推定できるようにする基礎技術を開発した。人工知能(AI)の手法の一つであるディープラーニング(深層学習)のネットワークの構築に必要な「教師データ」に関する作業を簡素化できる。従来の表情推定では難しかった「憂い」「したり顔」といった表情の読み取りにつながる。ユーザーに好みの商品を進める「レコメンド機能」や、ロボットの対話力向上などで応用を見込む。
現状の表情推定は「喜び」「驚き」「恐怖」「嫌悪」「怒り」「悲しみ」「無表情」の七つが基本で、より詳細な区分で表情を推定できる技術が求められている。実現に向けては、顔全体の「表情」だけでなく、目の位置など表情を形作る「特徴点」も判断材料として活用する手法が有効とされる。三菱電機は、これら2要素に対応した深層学習ネットワークを効率的に構築できるようにした。
深層学習ネットワークを形成するために与える教師データの取り扱いを工夫。表情と特徴点それぞれの教師データを別々に用意し、既存データを利用したり、外部データを組み込んだりできるようにした。これまでは、二つの要素の教師データは共通である必要があった。このため重複してデータ入力や、正解を教え込む作業が大がかりになる課題があり、技術の実現が難しかった。
現状の表情推定は「喜び」「驚き」「恐怖」「嫌悪」「怒り」「悲しみ」「無表情」の七つが基本で、より詳細な区分で表情を推定できる技術が求められている。実現に向けては、顔全体の「表情」だけでなく、目の位置など表情を形作る「特徴点」も判断材料として活用する手法が有効とされる。三菱電機は、これら2要素に対応した深層学習ネットワークを効率的に構築できるようにした。
深層学習ネットワークを形成するために与える教師データの取り扱いを工夫。表情と特徴点それぞれの教師データを別々に用意し、既存データを利用したり、外部データを組み込んだりできるようにした。これまでは、二つの要素の教師データは共通である必要があった。このため重複してデータ入力や、正解を教え込む作業が大がかりになる課題があり、技術の実現が難しかった。
日刊工業新聞2016年10月14日