政府が「高速炉開発は不可欠」と判断、考えられる選択肢は?

核燃料サイクル実現へ米国やフランスと国際連携も

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廃炉が検討されている「もんじゅ」(日本原子力研究開発機構提供)
 政府は高速炉開発について、存続が危ぶまれている高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)に代わる実証炉の開発も含めて検討に入った。今後の日本の高速炉開発を議論する「高速炉開発会議」で、世耕弘成経済産業相や参加メンバーらは高速炉開発の持つ意義や国際的な連携の重要性で一致した。

 会合では(1)高速炉開発は引き続き大きな意義が認められる(2)核燃料サイクルで使用するプルトニウムを、当面はプルサーマル発電で確保する(3)今後の高速炉開発を検討する上で全ての関係者が責任を自覚し、連携を強化する(4)各国で高速炉の開発が進展する中、国際協力のネットワークが広がっている―との4点を確認した。

 世耕経産相は「核燃料サイクルと、その実現のための高速炉開発は必要不可欠」と、高速炉開発の継続の意義を述べた。日本原子力研究開発機構の児玉敏雄理事長は「もんじゅは高速炉サイクル開発として一定の成果をあげた」と強調。今後の高速炉研究にあたり同機構の人材やノウハウの活用を要望した。

 次回の会合では、これまでの高速炉研究の知見の回収方法や、もんじゅの運転による効果などを話し合う。政府はもんじゅについて、廃炉を含めた今後の扱いを12月までに決定する。

日刊工業新聞2016年10月10日

COMMENT

コンコルドの誤謬(あるいはコンコルド効果)という言い方がある。金銭的・精神的・時間的投資をしつづけることが損失につながるとわかっているにも関わらず、それまでの投資を惜しみ、投資をやめられない状態を指す表現である。「もんじゅ」はそれに該当するのではないかと危惧する人は多い。 しかし、高速炉開発が成功すれば極めて有意義であることに異論をはさむ人も少なかろう。問題は、今のままの「もんじゅ」の研究開発体制では大いなる成果は期待できないということである。ここは、志を同じくする米国やフランス等の研究者と共同研究することが必要ではないか。

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