YKK AP、台湾で“日本品質”伝承。現地工務店の技能研修を制度化

高い施工技術を訴求。新築住宅以外も開拓へ

  • 0
  • 0
現地での技能研修
 【台北=斎藤正人】YKK APは台湾で、現地の工務店向けに技能研修を始めた。日本の施工協力会が支援し、サッシやカーテンウオールといった建材の施工技術やノウハウを伝える。同社が海外で日本式の技能研修を制度化するのは初めて。台湾のマンション市場は中国経済の減速で縮小傾向にあるが、同社はモノづくりに優れた“日本品質”を強く打ち出し、成長を目指す。

 研修は現地の工務店などで構成する施工協力会のメンバーを対象とする。実技と座学を組み合わせた研修を実施し、施工技能者のレベルを引き上げる。

 日本で実施している合宿研修「施工技能修練伝承塾」に台湾から職長クラスを招き、参加してもらうことも検討する。「品質こそブランド価値という考え方で取り組む」(梶浦優YKK台湾AP事業部事業部長)方針だ。

 YKK APは台湾で、マンション向けの窓・サッシとビルなど向けのカーテンウオールを手がける。特に高級マンション市場では圧倒的な市場シェアを握る。住宅以外でも存在感を高めている。2016年度の売上高は前年度比約28%増の105億円(32億ニュー台湾ドル)を見込む。

 ただ、台湾のマンションの新規着工数は今後、直近のピークだった12―13年に比べて6割ほどに減るとの予測もある。非住宅市場も楽観できない状況だ。このため高い施工技術をアピールし、新築住宅だけでなく、病院などの外装工事や改修の受注にも力を入れる。

日刊工業新聞2016年10月7日

COMMENT

明豊
デジタルメディア局
局長

コンストラクションはドメスティック産業。海外展開ではいかに現地の人や企業をうまく活用できるかがポイントになる。発電などの大型インフラでもプロジェクト管理に失敗し、大手の重電・重工メーカーは巨額損失を出している。YKK APは地道な活動だが、収益にもプラスに働くはず。

関連する記事はこちら

特集