シャープ、テレビ用液晶パネルの生産縮小を撤回。16年度内に「亀山第2」増産へ

「鴻海は使える工場はできるだけ動かす」(シャープ幹部)

 シャープは早期黒字化に向け、亀山第2工場(三重県亀山市)のテレビ用液晶パネル生産の縮小方針を撤回する検討に入った。「鴻海(精密工業)は使える工場はできるだけ動かす」(シャープ幹部)方針で2016年度内にも亀山第2工場で増産を始める見通し。市況が回復基調にある32―50インチのテレビ向けパネルの中から、利益が確保できるサイズの増産を検討する。亀山第2工場はテレビ用液晶パネルの収益低下に伴い、15年末にテレビ向け生産の縮小を決めた。現在はスマートフォンやパソコン向け中小型液晶パネルを中心に生産している。ただ中国のスマホ向けが低調で、現在はノートパソコンやタブレット、車載向けが工場稼働を下支えしている。

 シャープは18年度の液晶テレビ販売台数目標を16年度見込み比約2倍の1000万台に設定。パネルは鴻海グループのイノラックス(群創光電)から主力モデルの45インチ用を、堺ディスプレイプロダクト(SDP)から60インチ用以上を調達する。ここに亀山第2工場も加え、鴻海グループの各工場がそれぞれ得意とするサイズのパネルを生産し、工場の稼働率も引き上げる。

 シャープは16年4―6月期決算で274億円の当期赤字を計上。黒字化にはディスプレーパネル事業の収益改善が急務だ。戴正呉社長のもと鴻海流の迅速な経営判断で改善を進める。

日刊工業新聞2016年9月26日

明 豊

明 豊
09月27日
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外販と内販の割合はどの程度なのか?比較的、大口の受注見通しが立ったのだろうか。とにかく戴・シャープでは液晶事業の立て直しが最重要ミッション。先日、大阪・阿倍野区の旧「本社ビル」の前にある「田辺ビル」を買い戻すと発表したが、社内外の多くは「やることはそんなことじゃないでしょ!」という感覚。戴社長の手腕はまだまだ未知数です。

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