溶接女子が増えるかも?女性向け家庭用溶接機「sparky」発売
使わない時でもインテリアとして置いておける
DIY関連の小売店やワークショップなどを展開する大都(大阪市生野区)は、女性向け家庭用溶接機「DIY FACTORY sparky(スパーキー)」を発売した。小型溶接機を製造販売しているスター電器製造と共同開発し、同社の溶接機をより女性が使いやすいよう機能とデザインをブラッシュアップした。
価格は5万6800円(税込)。100V、15Aで家庭用コンセントを使用でき、板厚3.2mmまでの鉄、板厚1.2mmまでのステンレスの溶接が可能。硬く使用しずらかったアークグリップを女性でも扱いやすく改良した。遮光面、ワイヤ、エプロン、手袋などがセットになっており、初心者でもすぐに始められる。
(遮光面はセット内容と異なる)
特にこだわったのは筐体デザイン。レトロな雰囲気を追求した4色展開で「使わない時でもインテリアとして置いておけるようにした」(大都広報の数田知香さん)。展示会でもまずデザインに惹かれて興味を持つ女性が多かったという。
女性が溶接?と思うかもしれないが、DIYをする女性が増えている中で、溶接にまで興味が広がってきているという。大都が運営する「DIY FACTORY」でも溶接関係のワークショップが人気で、2016年1月~8月までで200人以上がネームプレートやテーブルを作製する溶接体験を行った。
「男前インテリア」と呼ばれるインテリアに鉄など無機質な要素を取り入れるブームや、「非日常な体験をしてみたい」というニーズもあり、SNSでじわじわと拡散された結果だと数田さんは分析する。まだ一般的とは言えない溶接だが、「新たな市場をつくっていく意味で、スパーキーの製品化に踏み切った」(数田さん)。半年で200台の販売を目指す。
スパーキーの購入者には基本操作を学ぶレッスンがセットになっており、今後は自宅で溶接を使ったモノづくりができるような「レシピ」も追加していく予定。
実際に溶接を体験してみた。もちろん溶接は初めてで、ばちばちと本格的に火花が飛ぶ実演を見て若干不安を感じた。体験用のエプロンや遮光面、手袋(スパーキーのセットに入っているものとは異なる)を身に着け、溶接台に座った。今回体験したのは壁に取り付けハンガーなどをかけるフック。J字に曲げられた鉄棒3本と鉄板を溶接するというものだ。
アースグリップを鉄の作業台にはさみ、ノズルから出るワイヤの速度と出力電流をダイヤル調節。鉄棒と鉄板の間にノズルを軽く当て、トリガーを引くと電流がぱちっと流れ火花が散った。しっかりと防護しているので熱さは感じない。少しワイヤの跳ね返りを感じるので、ノズルが溶接したい部分からずれないように固定しつづける必要がある。
はじめは遮光面が暗く、どうなっているのかわからない状態での溶接だったが、見え方に慣れてくると溶接位置の調節もできるようになっていった。
5分ほどで6点の溶接が終わり、溶接時に飛んだカス(バリ)を削り、冷めれば完成だ。「はんだとは違い、鉄を溶かして一体にしているので強度が全然違いますよ」(数田さん)。
溶接時は鉄が1000℃以上にもなるので怖くは感じたが、短時間でしっかりとした溶接ができたことに驚いた。何より、本格的に火花を飛ばして作業するのは楽しかった。
実際には燃えやすいものやガラスなどからは2メートル以上離れることや、火気が使用できる場所での使用となるので、マンションのベランダなどでは難しいようだ。駐車場や庭などでの使用が望ましいとのこと。
家庭用溶接機で本格的な家具を作ってしまう女性が増える日も近いかもしれない。
(文=昆梓紗)
価格は5万6800円(税込)。100V、15Aで家庭用コンセントを使用でき、板厚3.2mmまでの鉄、板厚1.2mmまでのステンレスの溶接が可能。硬く使用しずらかったアークグリップを女性でも扱いやすく改良した。遮光面、ワイヤ、エプロン、手袋などがセットになっており、初心者でもすぐに始められる。
(遮光面はセット内容と異なる)
特にこだわったのは筐体デザイン。レトロな雰囲気を追求した4色展開で「使わない時でもインテリアとして置いておけるようにした」(大都広報の数田知香さん)。展示会でもまずデザインに惹かれて興味を持つ女性が多かったという。
非日常体験をSNSで拡散
女性が溶接?と思うかもしれないが、DIYをする女性が増えている中で、溶接にまで興味が広がってきているという。大都が運営する「DIY FACTORY」でも溶接関係のワークショップが人気で、2016年1月~8月までで200人以上がネームプレートやテーブルを作製する溶接体験を行った。
「男前インテリア」と呼ばれるインテリアに鉄など無機質な要素を取り入れるブームや、「非日常な体験をしてみたい」というニーズもあり、SNSでじわじわと拡散された結果だと数田さんは分析する。まだ一般的とは言えない溶接だが、「新たな市場をつくっていく意味で、スパーキーの製品化に踏み切った」(数田さん)。半年で200台の販売を目指す。
スパーキーの購入者には基本操作を学ぶレッスンがセットになっており、今後は自宅で溶接を使ったモノづくりができるような「レシピ」も追加していく予定。
溶接体験してみた
実際に溶接を体験してみた。もちろん溶接は初めてで、ばちばちと本格的に火花が飛ぶ実演を見て若干不安を感じた。体験用のエプロンや遮光面、手袋(スパーキーのセットに入っているものとは異なる)を身に着け、溶接台に座った。今回体験したのは壁に取り付けハンガーなどをかけるフック。J字に曲げられた鉄棒3本と鉄板を溶接するというものだ。
アースグリップを鉄の作業台にはさみ、ノズルから出るワイヤの速度と出力電流をダイヤル調節。鉄棒と鉄板の間にノズルを軽く当て、トリガーを引くと電流がぱちっと流れ火花が散った。しっかりと防護しているので熱さは感じない。少しワイヤの跳ね返りを感じるので、ノズルが溶接したい部分からずれないように固定しつづける必要がある。
はじめは遮光面が暗く、どうなっているのかわからない状態での溶接だったが、見え方に慣れてくると溶接位置の調節もできるようになっていった。
5分ほどで6点の溶接が終わり、溶接時に飛んだカス(バリ)を削り、冷めれば完成だ。「はんだとは違い、鉄を溶かして一体にしているので強度が全然違いますよ」(数田さん)。
溶接時は鉄が1000℃以上にもなるので怖くは感じたが、短時間でしっかりとした溶接ができたことに驚いた。何より、本格的に火花を飛ばして作業するのは楽しかった。
実際には燃えやすいものやガラスなどからは2メートル以上離れることや、火気が使用できる場所での使用となるので、マンションのベランダなどでは難しいようだ。駐車場や庭などでの使用が望ましいとのこと。
家庭用溶接機で本格的な家具を作ってしまう女性が増える日も近いかもしれない。
(文=昆梓紗)
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