【日本の空に挑む#1】エミレーツ、「アフリカ路線でサービスを向上させる」

ニック・リース日本支社長に聞く。数年内に大型機に集約、運航を効率化

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リース氏(左)とハブとなるドバイ
 2016年に訪日外国人の2000万人突破が確実となり、15年には入国者が出国者数を上回るなど旅客動向が大きく変化している。日本に拠点を置く外国航空会社は日本からの送客が事業の中心だったが、自国からの旅客受け入れも重要となりつつある。路線やサービスなどに新たな視点で取り組みが求められる中、各社の日本のトップに今後の戦略などを聞いた。1回目は、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイに本拠を置くエミレーツ航空のニック・リース日本支社長。

 ―日本での旅客需要は。
 「日本では羽田、成田、関西に就航しており、いずれも米ボーイングの大型機777型機を使用している。エミレーツは154都市に就航しているが、27都市をアフリカが占めている。日本からはアフリカへの渡航で利便性が高く、競争力がある。日本企業のアフリカ進出が拡大し、ビジネス需要が高い。8月に開催されたアフリカ開発会議(TICAD)では、多くの関係者が当社便を利用した。今後もアフリカ路線に日本人客室乗務員を増やすなど、サービスを向上していきたい」

 ―世界で最多の機材を発注しています。
 「現在、240機を発注しており、総額は1220億ドル以上となる。毎月2―3機の機材を受領しており、機体の平均年齢は、6年2カ月と、業界平均の11年8カ月を大きく下回る。現在、発注しているのは、欧エアバスA380型機と米ボーイング777型機の2機種で、数年以内に大型機の2機種に集約する。機材に一貫性を持つことで運航をさらに効率化し、収益性を高める」

 ―創業以来、一貫して航空連合(アライアンス)には加盟しない戦略をとっています。
 「アライアンスに入ると、どうしても加盟会社間の話し合いが増え、制約も増える。エミレーツはこれまで、アライアンスに入らないやり方で成長しており、個別にメリットを判断して、パートナーとして連携する方が適している」

 ―今後、羽田、関西以外に就航する計画はありますか。
 「イギリスなど、国によっては中都市にも就航しており、日本においても常にどうしたらいいか考えている。羽田は深夜早朝時間帯の発着なので、昼間時間帯の発着に興味があるが、現状では具体的な計画はない。日本では日本航空と国内線のコードシェアを行っており、今後さらに接続などを改善していこうと考えている」
(聞き手=高屋優理)

※「日本の空に挑む」は随時掲載

日刊工業新聞2016年9月21日

COMMENT

高屋優理
編集局第二産業部
記者

エミレーツ航空はドバイをハブに世界各地から旅客を集め、最終目的地へ送る「ハブ&スポーク」をパイオニア。世界の航空市場は米ボーイング787型機の登場で、長距離路線の機材を小型化し、収益性を高める戦略が主流ですが、エミレーツは機材を大型機に集約する方針で、他社とは逆を行っています。これが吉と出るかが焦点になります。

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