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“天敵”に勝つ!日清オイリオが輸入オリーブ油を国内充填に変更

鮮度を保つ独自製法ボトルを開発。工場から食卓まで空気に触れさせない
“天敵”に勝つ!日清オイリオが輸入オリーブ油を国内充填に変更

オリーブ油、アマに油、ごま油のフレッシュキープボトル3品

 日清オイリオグループは「フレッシュキープボトル」を採用した商品をテコに、家庭用食用油を差別化して拡販する。同ボトルをオリーブ油、アマニ油、ごま油の3種に採用し、戦略商品に位置付け育成する。オリーブ油は原産地のイタリアからまとめて輸入し、設備が整った国内工場で充填(じゅうてん)することで新鮮さを高める。ごま油も同様にパートナー企業から仕入れ、国内工場で充填する。フレッシュキープボトルの採用と国内で充填する手法により、他社商品との鮮度の違いをアピールする。

 日清オイリオグループはオリーブ油を堺事業場(堺市西区)で、ごま油とアマニ油は横浜磯子事業場(横浜市磯子区)でそれぞれ、充填工程を行う。

 日清オイリオが扱うオリーブ油は「BOSCO(ボスコ)」ブランドで、国内トップシェア。輸入品のため、従来は大半を現地で指定容器に瓶詰めし、日本へ送っていた。

 ばら積みの状態で調達し、国内工場で充填する方法にあらためて、工場から家庭の食卓まで空気に触れさせないスタイルを確立。開封したときの新鮮な香りや風味により、競合他社の商品と差別化する。ごま油やアマニ油も同様の手法により、国内工場で充填し差別化する。

 食用油の“天敵”は空気に触れることによる風味の劣化。堺事業所と横浜磯子事業場には、いずれも同社独自の酸化ブロック製法と専用設備を導入。外気をシャットアウトする。両事業場の投資額はそれぞれ数億円規模と見られる。フレッシュキープボトルは二重構造で、開栓後も新鮮な状態を長く保てる。
日刊工業新聞2016年9月14日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
こういう細かいこだわりいいですね。どれだけ風味、鮮度が変わるのか試してみたい。

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