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コピー感覚で立体造形できる3Dプリンターシステム

<動画付>明治大が開発、3年以内の実用化目指す
 明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科の宮下芳明教授らは、対象物の画像を取り込んでコピー感覚で造形物を出力できる3Dプリンターシステム「Fitter」を開発した。対象物の画像をスキャナーで取り込み、その形に合わせて描き込んだ形をそのまま出力する。手の形から指輪を作ったり、メガネからメガネケースを作ったりできる。造形物の3Dデータは不要。3年内の実用化を目指す。

 タッチディスプレー上に、例えばメガネをを置いて画像を取り込み、輪郭をディスプレーに表示する。この輪郭に沿ってケースの形を描き込むと、システムが3次元モデルを自動生成して、3Dプリンターでメガネケースを出力する。

 3Dプリンターの知識がない人でも簡単に使え、飛行ロボット(ドローン)のような複雑な形状でもケースを造形できる。既存の3Dデータを取得して大きさも調整可能。

 材料はポリ乳酸(PLA)を採用した。手のひらサイズであれば造形時に反ってしまうことはなかったという。磁性PLAを使えば磁石にくっつく造形物を作れる。今後、店舗やイベント会場など、利用シーンに応じたシステム構成を検討して実用化を目指す。


日刊工業新聞2016年9月16日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
3Dプリンターはこうあるべきと思います。3Dプリンターの知識も3Dデータも要りません。反対に「これに慣れると創造性が下がる」と怒る人がいるかもしれません。手書き工程が加わると、精度の低い造形機構でも許されます。実際、ウェブカメラでスキャンするなど安価に仕上げました。まだ3次元化は簡単な処理しかしていませんが、立体化のバリエーションは追加できます。ちゃんとユーザーインターフェースを作り込んだ方が良いのと、材料のABS対応、食材対応を進めて欲しいです。既存の3Dプリンターメーカーも良い意味でパクったらいいと思います。初めて創作する人にとっては「コピー機っぽく」はとても受け入れやすく、裾野を広げることになります。家電量販店での製品展示や体験会がこのくらい簡単だったら、3Dプリンターはもっと売れたかもしれません。 (日刊工業新聞科学技術部・小寺貴之)

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