韓国では電力会社が自然エネを推進か。日韓にギャップあり!?

自然エネルギー財団講演の続編

登壇者によるパネルディスカッション
 ソフトバンクの孫正義氏が4年ぶりに登壇した自然エネルギー財団設立5年シンポジウム(9日、都内で開催)。中国、韓国の電力会社の講演で興味深い内容を紹介する。

●リュウ・ゼンヤ氏(グローバル・エネルギー・インターコネクション発展協力機構会長、中国電力企業聯合会理事長、中国国家電網公司前会長)

 モンゴルの風力、太陽光から日本、南アジアに送電できる。中・韓・日本でアジアの電力の60%を使っており、アジア全体に影響力がある。インドのエネルギー使用量も増加しており、アジアの電力の連携が必要と感じている。

●チョ・ファンイク氏(韓国電力公社社長)

 電力不足が起きた3年前、私は街に出て国民に省エネを求めた。電力会社のCEOでありながら、電力を使わないでほしいと言った。自社の商品を「使わないで」と市民に呼びかけるCEOが世界にいるだろうか。
 
 モンゴル・ゴビ砂漠に建設した風力発電所から送電する事業の可能性を調査することで、ソフトバンクと覚書を結んだ。最高の風が吹くゴビ砂漠を自然エネルギーのハブにすることに共感している。

 当社はスマートグリッド、マイクログリッドを実証している。蓄電池(キャパシター方式)も研究している。「スマートプラットホーム」が、我々の終着地だ。スマートエネルギーベルトでアジアをつなぎたい。これは世界史の1ページになる。

●マイケル・リーブレック(ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス創設者・諮問委員会議長) 

 いま、世界で何が起きているのか。二酸化炭素の排出量はここ数年、横ばいだ。自然エネルギーへの投資は急増している。15年は石油価格が下がっても自然エネへの投資が減らなかった(経済原理に従えば、高コストの自然エネの投資が減るはず)。

 石炭火力よりも、自然エネへの投資が多い。これは世界的な現象であり、欧州から北米、そしてアジア、中東、インドも覚醒しつつある。

 (長い歴史で見ると)エネルギー資源価格は上昇傾向なのに、自然エネのコストは下がっている。(島国の)英国は電力の26%を自然エネが占めた。(気候変動の影響を最小化する)2度Cシナリオに向け、将来のエネルギーシステムを考えてほしい。日本はもっと、考えないといけない。

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COMMENT

松木喬
編集局第二産業部
編集委員

韓国の方の講演を聞き、海外では電力会社が自然エネを導入しようと言い、スマートグリッドやマイクログリッドを推進していることに驚きました。日本ではベンダー側がスマートグリッドを開発している印象が強いからです。マイクログリッドも、電力会社の大規模・集中型電源の対極なので、これも驚きでした(私が実情を知らないだけかもしれませんが)。原発に依存し、火力発電をどんどん増やして温暖化対策を進める国はないのでは。もんじゅを廃炉にするなら、その予算を再生エネ導入のインフラ投資にあててほしいです。

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