大学がAIを使って不動産投資を助言?東京理科大がベンチャーと共同研究を開始

ファンドを通じ不動産科学研究所に出資も

東京理科大学神楽坂キャンパス=同大提供
 東京理科大学は、適切な売買時期など不動産投資の判断について、ビッグデータ(大量データ)を用いる人工知能(AI)で解析して支援する共同研究をベンチャー企業(VB)と始める。空き部屋を改修して訪日外国人を受け入れるなどの需要が見込まれることから、同大の収益事業会社が支援のうえ、同大のベンチャーファンドが9月中にも1億円を出資する。VBの基本システムの完成は2016年度内を予定する。

 理科大は同大の収益事業会社「東京理科大学インベストメント・マネジメント(理科大IM)」が経営学や情報学、建築学などの教員と同VBをつなぎ、経営を支援する。

 具体的には、同大経営学部ビジネスエコノミクス学科の野田英雄准教授と共同研究を開始。さらに情報科学や、リノベーション効果をみる建築の教員とも連携する。

 支援を受けるVBは不動産科学研究所(東京都新宿区、小原正徳社長)。地価のほか地域別の投資収益率、建物改修のリノベーションの費用対効果、取引価格の変動リスクなどのビッグデータを活用する。

 小原社長は不動産投資コンサルティングを長年手がけてきた。理科大IMの片寄裕市社長とは、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントで同僚だったことから、同大との研究を前提にVBを7月に設立した。

日刊工業新聞2016年9月15日 大学・産学連携面

COMMENT

宮里秀司
編集局経済部
編集委員

20年ほど前、御茶ノ水にあった大学の本館が取り壊され、タワーが建つことになりました。当時の学長先生に高層階をホテルなどにして収益化することを提案したところ、「なんてことを言うんだね!」と一蹴されました。時代が追いついてきたということでしょうか。

関連する記事はこちら

特集