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【社長のひるごはん#7】亡き父の魂に触れる、あなごが自慢の江戸前天丼

山田マシンツール・山田雅英社長、仲御徒町の老舗にて
「社長って、ふだんどんなランチを食べているんだろう?」―そんな疑問から始まった連載「社長のひるごはん」。社長の元気の源、癒しの一皿、とっておきの名店を社長自らがご紹介。社長がお気に入りのお店やメニューから、その人柄や会社の雰囲気が見えてくる連載を目指します!


 夕方の御来客と、会社の界隈の居酒屋で一杯りやりましょう、ということになった。チェーン店では面白くないと、ふらりと立ち寄ったのが地下鉄日比谷線仲御徒町駅にほど近い、さびれた感のある商店街にあるこの店。

 今は新築されてモダンな店構えになってしまったが、当時は典型的な昭和の匂い漂う木造で、店の真ん中にでんと祀られている大きな神棚と、この店の近隣の小学校出身で父とも同窓の、池波正太郎氏の色紙が飾られていたのが気に入ってしまった。

 最近昼食は、さすがにカロリーの高いものは避けるように気を遣っているが、まれにガツンと食べたくなった時はここに来る。今回の取材では店のお勧めの「大江戸上天丼」1200円を頂いたが、個人的なお勧めは一日5食限定の「あなご天丼」1000円。どちらもとてもボリューミーで、目の前に置かれた丼を見ているだけで食欲が満たされてしまうような気がする。

 毎朝築地で仕入れて丁寧に仕込むという「あなご天」はここの一番の名物で、サクッととした衣の歯ごたえと、噛むとフワッとしたあなごの淡白な味わいが良く、テーブルにある山椒を利かせていただく。関西の人はパリッとした口当たりを好むので、塩で天麩羅を食べることを好むと聞くが、江戸っ子はべちゃべちゃの汁飯が好きで、天麩羅もウェットの味わいのつゆにつけて食べることを好む。けだしここの天丼も江戸前と言うのであろう。

 私は父の創業した会社を継いでいるが、幼少時代の父はきっとこの辺りを駆けずり回っていたはずだ。私がこの店に来るときは、もしかすると今は亡き父の魂に触れたいときなのかも知れない。

今回紹介したお店


天正(てんまさ)
住所:〒110-0016東京都台東区台東3-8-8
電話:03-3831-9553
定休日:日曜日・祭日 *土曜日はランチ営業のみ

社長の会社情報


山田マシンツール株式会社
【代表者】代表取締役社長 山田雅英
【所在地】〒110-8575東京都台東区台東1-23-6
【電話】03-3834-5041
【URL】http://www.yamada-mt.co.jp/
【主な事業】国内外の機械工具の販売、刻印及び各種工業用マーキング機器・専用機の設計制作販売。
【トピックス】多種少量生産に向かう日本の製造業に対し、「工程集約」をキーワードにさまざまなソリューションを可能にするエッジの効いた商品群を有する。
マーキングに関しては自社製品に限らず、最も相応しいご提案が出来る体制を整えている。
ニュースイッチオリジナル
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
小学生までの「お子さま天丼」(500円)もあり、親子でもおすすめ。店内は天井高く、黒が基調な中に白い鉄骨支柱の対比が美しい洗練された空間です。女性一人でもゆったりくつろげます。天丼を待つ間、山田社長が「これもいいよね」と入り口近くに祀ってある神棚を見つめながらつぶやいていた姿が印象的でした。 今回いただいたのは「大江戸上天丼」。同店名物のあなご天はもちろん、春菊・なす・エビ天・小柱のかき揚げという大容量で1200円。かき揚げの衣の中はとろけており、そのギャップがたまりません。カラッとした衣につゆの味がしみこんでおり、さらっと食べてしまえます。あなご天もえび天もしっぽまでおいしくいただきました(気づいたら食べていたのが事実)。お米の一粒も残さず完食。思わず食が進む、洗練されたお店です。 (東京支社編集部 茂木朝日)

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