好みじゃない顔でも好きになっちゃう…?無意識に顔の好みを変える技術を開発
ATR、人工知能で人間知能を書き換え
国際電気通信基礎技術研究所(ATR)脳情報通信総合研究所・脳情報研究所の柴田和久研究員と川人光男所長らは人工知能(AI)技術で人の顔の好みを変える技術を開発した。「好き」でも「嫌い」でもない顔を「好き」と「嫌い」のどちら側にも変化させられた。本人は好みの操作に気付かない。強迫性障害などの精神疾患の治療につながる可能性がある。
脳の活動パターンを機能的磁気共鳴断層撮影装置(fMRI)で計測し、好きな顔を見たときと嫌いな顔を見たときの脳活動パターンを解析、パターンから好みを推定する指標を作成した。
次に被験者に特定の顔をみせ、脳活動を「好き」か「嫌い」かどちらかのパターンに近づけるように訓練。訓練中に被験者は昨日のおかずを思い出したり、単純な計算をしたりと思い思いのことを夢想する。結果的に脳活動パターンが「好き」なパターンに近づくと特定の顔を好きになった。24人の実験では10段階評価で好き方向に約0・5、嫌い方向に約0・4誘導できた。好み指標の作成では感情や学習などに関わりのある帯状皮質の2000領域の活動を解析するためAI技術を利用した。
脳の活動パターンを機能的磁気共鳴断層撮影装置(fMRI)で計測し、好きな顔を見たときと嫌いな顔を見たときの脳活動パターンを解析、パターンから好みを推定する指標を作成した。
次に被験者に特定の顔をみせ、脳活動を「好き」か「嫌い」かどちらかのパターンに近づけるように訓練。訓練中に被験者は昨日のおかずを思い出したり、単純な計算をしたりと思い思いのことを夢想する。結果的に脳活動パターンが「好き」なパターンに近づくと特定の顔を好きになった。24人の実験では10段階評価で好き方向に約0・5、嫌い方向に約0・4誘導できた。好み指標の作成では感情や学習などに関わりのある帯状皮質の2000領域の活動を解析するためAI技術を利用した。
日刊工業新聞2016年9月9日 科学技術・大学面