あなたも“マスク美人”になろう!小顔研究で見た目検証
アイリスオーヤマやユニチャーム、秋冬商戦で拡販狙う
装着時に顔を美しくみせる形状の「美容マスク」で、大手メーカーの商戦が激化している。アイリスオーヤマとユニ・チャームは、秋冬シーズンに向けて高まるマスク需要に合わせ新製品を相次いで投入する。インフルエンザ予防やエチケット意識などの高まりを背景にマスク市場が拡大する中、“すっぴん隠し”など風邪や花粉対策以外に用途が広がっていることも需要増を後押しする。両社は美容やファッションを目的とした「見た目重視」のマスク需要を商機と見て、拡販に力を入れる。
アイリスオーヤマは顔の輪郭を美しくみせる新形状の「美フィットマスク」を、9月下旬に刷新して発売する。マスク下部をななめにカットし、折り目のプリーツ部分を縦に伸ばして装着した時に、最も突出する部分を鼻の形に合わせ高い位置に設計した。初年度販売目標は4000万枚。
ユニ・チャームは顎や頬がすっきり見える形状のマスク「小顔にみえマスク」シリーズに、新サイズを追加した。装着時に頬部分が浮き上がらないよう工夫した。
2016年1月に同シリーズ第1弾となる小さめサイズを発売以来、「美容に関心が高い大学生やOLなどに人気」(ユニ・チャーム)で、若年層の女性の取り込みに成功した。新たに「ふつうサイズ」も投入し、さらにユーザーの裾野拡大を狙う。
国内のマスク市場は09年の新型インフルエンザの世界的流行以降、日常的に着用する人が増加。富士経済によると、16年の家庭用マスクの市場規模見込みは前年比5・7%増の280億円で、今後さらに拡大を見込む。背景には、予防対策などに加え、女性を中心に紫外線対策や顔をより魅力的にみせる美容目的でマスクを着用するといった用途の多様化がある。
ユニ・チャームが10―50代の女性5928人を対象にした意識調査では、85・4%が「今よりも小顔にみせたい」と回答。美容やファッションを目的にマスクを使用する「だてマスク」という言葉も世の中に登場した。
マスクによる小顔研究も加速している。ユニ・チャームは福山大学、北海道大学と共同で、見た目の評価を検証し「マスク着用で顔が小さく知覚される」ことを実証した。同じ人物であっても、マスクを着用した方が、顔が小さく感じられるという。さらに、元の顔が大きい程、隠した部分がより小さく認識され、小顔効果が発揮されることが分かった。
マスクの基本機能以外の効果を求める需要の拡大に伴い、製品化や研究開発がますます加速しそうだ。
(文=山下絵梨)
アイリスオーヤマは顔の輪郭を美しくみせる新形状の「美フィットマスク」を、9月下旬に刷新して発売する。マスク下部をななめにカットし、折り目のプリーツ部分を縦に伸ばして装着した時に、最も突出する部分を鼻の形に合わせ高い位置に設計した。初年度販売目標は4000万枚。
ユニ・チャームは顎や頬がすっきり見える形状のマスク「小顔にみえマスク」シリーズに、新サイズを追加した。装着時に頬部分が浮き上がらないよう工夫した。
2016年1月に同シリーズ第1弾となる小さめサイズを発売以来、「美容に関心が高い大学生やOLなどに人気」(ユニ・チャーム)で、若年層の女性の取り込みに成功した。新たに「ふつうサイズ」も投入し、さらにユーザーの裾野拡大を狙う。
国内のマスク市場は09年の新型インフルエンザの世界的流行以降、日常的に着用する人が増加。富士経済によると、16年の家庭用マスクの市場規模見込みは前年比5・7%増の280億円で、今後さらに拡大を見込む。背景には、予防対策などに加え、女性を中心に紫外線対策や顔をより魅力的にみせる美容目的でマスクを着用するといった用途の多様化がある。
ユニ・チャームが10―50代の女性5928人を対象にした意識調査では、85・4%が「今よりも小顔にみせたい」と回答。美容やファッションを目的にマスクを使用する「だてマスク」という言葉も世の中に登場した。
マスクによる小顔研究も加速している。ユニ・チャームは福山大学、北海道大学と共同で、見た目の評価を検証し「マスク着用で顔が小さく知覚される」ことを実証した。同じ人物であっても、マスクを着用した方が、顔が小さく感じられるという。さらに、元の顔が大きい程、隠した部分がより小さく認識され、小顔効果が発揮されることが分かった。
マスクの基本機能以外の効果を求める需要の拡大に伴い、製品化や研究開発がますます加速しそうだ。
(文=山下絵梨)
日刊工業新聞2016年9月6日