ビル解体時の騒音30分の1に抑制! 油圧式くさび利用
鹿島技術研が開発。ブレーカ工法より90分近く施工時間も短縮
鹿島技術研究所(東京都調布市、福田孝晴所長)は、ビルなどのコンクリート解体時に出る騒音を30分の1―5分の1に抑えるコンクリート基礎の破砕工法を開発した。基礎に穴を開け、くさびを打ち込んでコンクリート塊を砕く。ノミを何度も叩きつけて破砕する「ブレーカ工法」に比べて騒音を大きく抑えられる。都心部のビル解体など、他のビルが隣接した環境で大型基礎を壊す工法に適用していく。
開発した手法は、まず穿孔(せんこう)機で一定間隔の穴を開け、油圧式のくさび破砕装置で穴を広げる。穴と穴を結ぶように亀裂が入るため、圧砕機などで2次破砕し、がれきを取り除く。
2メートル四方のコンクリート基礎の解体では穿孔時に約15デシベル、破砕時に約30デシベル騒音を抑えられた。ブレーカ工法では一貫して90デシベル以上の騒音が発生する。
施工時間は233分と、ブレーカ工法より90分近く短縮した。小型の油圧ショベルで施工ができる。地下部の解体では仮設材が設置されるため、大型重機の投入が難しかった。雑居ビル密集地での解体のような、騒音や振動などの周辺環境への対策が必要な工事に応用していく。
開発した手法は、まず穿孔(せんこう)機で一定間隔の穴を開け、油圧式のくさび破砕装置で穴を広げる。穴と穴を結ぶように亀裂が入るため、圧砕機などで2次破砕し、がれきを取り除く。
2メートル四方のコンクリート基礎の解体では穿孔時に約15デシベル、破砕時に約30デシベル騒音を抑えられた。ブレーカ工法では一貫して90デシベル以上の騒音が発生する。
施工時間は233分と、ブレーカ工法より90分近く短縮した。小型の油圧ショベルで施工ができる。地下部の解体では仮設材が設置されるため、大型重機の投入が難しかった。雑居ビル密集地での解体のような、騒音や振動などの周辺環境への対策が必要な工事に応用していく。
日刊工業新聞2016年9月5日