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40-50代が既存顧客のエイジングケア化粧品を若者にも

富士フイルム「アスタリフト」が新しい販促作戦
40-50代が既存顧客のエイジングケア化粧品を若者にも

エイジングケア化粧品ブランド「アスタリフト」

 富士フイルムは化粧品事業で、販売チャンネルやプロモーション活動を拡充する。エイジングケア化粧品ブランド「アスタリフト」の新製品投入を機に、予防意識を持つ20―30代を新たな顧客層に位置付ける。1日に刷新する化粧水などの発売に合わせ、店頭でカウンセリングを強化。美容部員も増員する方針だ。総合スーパーマーケット(GMS)のカウンター店舗を拡充し顧客との接点を増やす。既存顧客の40―50代を含め、ブランド浸透と販売拡大を目指す。

 富士フイルムはアスタリフトの新製品をテコに、予防意識の高い20―30代も新たな顧客層として取り込む。エイジングケアに関心がある「潜在ターゲットの獲得を目指す」(山口豊ライフサイエンス事業部長)狙いだ。このためイオンやイトーヨーカ堂といったGMSで、カウンター店舗を拡充し顧客との接点を充実させる。

 販売促進では「テレビを見ない若年層の機会創出」(武田靖子ブランドマネージメント部マネージャー)としてインターネットのウェブ広告や体験イベントも主要都市で開催し、商品特性などの訴求に力を入れる。若年層にアピールするためテレビCMや交通広告に、女優の高畑充希さんを新イメージキャラクターに迎えた。

 アスタリフトは、写真フィルムの原料となるコラーゲンの研究を応用したスキンケアシリーズ。肌の潤いやハリを改善するとして、40―50代を中心に支持を得ている。

日刊工業新聞2016年9月1日
村上毅
村上毅 Murakami Tsuyoshi 編集局ニュースセンター デスク
「アンチエイジング=中高年」とくくりがちだが、実は早めの予防が欠かせないようだ。ブランド競争が激しい化粧品業界で、機能性を切り口に市場を広げる。

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