太陽光パネルごと移動。メガソーラーに増設の空きスペース作ります

XSOL(エクソル)が新工法

  • 0
  • 1
左が移動前、右が移動後
 エクソル(京都市中京区)は、既設の太陽光発電所を増設する新工法「エクスラージ」の提供を20日に始める。太陽光パネルを固定している架台ごとレールの乗せて移動させ、スペースを生み出してパネルを追加設置する。20%ほどの出力向上ができ、売電収入を増やせる。

 現状の太陽光発電所はパネルに影がかからないように、架台と架台は離して設置されている。同社はあえて架台同士を近づけ、パネルの設置スペースを増やすために新工法を開発した。パネルにかかる影を最小にして増設分の発電量を確保する。京都府福知山市にある2160枚のパネルが搭載されている発電所で検証したところ360枚増設でき、発電量を9万3000キロワット時の増やせるという。

(赤いラインが増設分。2列分を増設)

「コロンブスの卵だ」


 新工法にはユニークな発想がいくつもあります。鈴木社長は(いつもの鈴木節で)「コロンブスの卵だ」と誇らしげに語っていました。

 架台とは太陽光パネルを載せる台です。メガソーラーの工事では架台をいくつも並べて地面に固定し、その上に太陽光パネルを取り付けています。

 増設は、既存の太陽光発電所にパネルを追加設置することです。記事のメガソーラーが36円/kwhの買い取り価格が認められて稼働しているとすると、334万円/年の収益アップです。

 新工法は、架台の足を切断し、架台を持ち上げてレールに載せて押して移動させます。歴史的建造物を引っ張って(地面を滑らせて)移動する工事をニュースなどで見たことがあります。あれと同じように架台ごと動かすのがユニークな点の一つ目。

 影がかかることを前提としているのが二つ目の新しい発想です。架台と架台が近いと、隣のパネルの影がかかり発電量が落ちてしまうパネルがあります。

 ですので「架台と架台を離す」が、これまでの基本でした。常識というよりも掟に近いほど、固く守られいました。
新工法では架台を移動させてまで隣の架台との隙間を埋めます。そして生まれたスペースに架台を置き、パネルを取り付けます。

 隣の架台から影がかかってしまいますが、「すべてのパネルに影が及ばなければOK」というのが発想の転換です。影がかからず一日中、発電できるパネルの方が多ければ良いという考えです。

 増設したパネルによる発電量の増加分 > 影で減る発電量

日刊工業新聞2016年9月5日の記事に加筆

COMMENT

松木喬
編集局第二産業部
編集委員

エクソルらしい新しい提案と思いました。太陽光発電協会の事務局長時代、鈴木さんは非常に説得力のある説明をされていました。論客のイメージがあるので、三菱電機に戻らずにエクソルに渡った鈴木社長が新工法を語ると、説得力がありました。これから増設が太陽光発電の話題となります。引き続き取材をしていきます。

関連する記事はこちら

特集