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農業や建設資材を扱うコンビニ、もっともっと小さい店舗でネット通販に勝つ!

「ハード&グリーン」を運営するコメリ、売り場面積も商圏もコンパクトに
農業や建設資材を扱うコンビニ、もっともっと小さい店舗でネット通販に勝つ!

農漁村コンビニの「ハード&グリーン」(埼玉県内の店舗)

 コメリは農漁村コンビニエンスストア「ハード&グリーン(H&G)」の業態見直しに乗り出した。H&Gは日用品などのほか、農村や漁村のニーズに対応した農業や建設資材などを扱い、地域密着型の店舗作りを進めてきた。業態の見直しでは売り場面積の小型化とともに、1店が対象とする一定人口数の商圏で、一段と狭い範囲でも安定した収益が得られる品ぞろえや、運営基盤の構築を検討する。小商圏化で利便性の高いインターネット通信販売などに対抗し、地域の身近な存在として存在感を高める。

 コメリが展開するH&Gは、標準の売り場面積が約1000平方メートル。だが、さらに売り場面積をコンパクト化し、600平方メートル、700平方メートルと小型化する。設定商圏人口も、これまでの1万人程度の前提から数千人程度少なくする。店舗のコンパクト化では運営の低コスト化を徹底し、売り上げが少なくても利益の上がる業態とする計画だ。

 H&Gは1983年に1号店を新潟県新発田市に出店以来、30年以上が経過。これまで農業協同組合の店舗や物品販売などに対し、身近に農業資材や建設資材関係の商品などが購入できる店舗として支持されてきた。

 すでに全国に1000店近くあり、同社の主力店舗となっている。
日刊工業新聞2016年8月31日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
H&Gが強みとしてきた資材関係の商品もネット通販などが扱いを増やしている。また同じホームセンターやドラッグストアなどの店舗同士の競争が激しくなっている。消費者に身近な存在として活用してもらうための小商圏化。徐々に昔の個人商店の雰囲気に近づいていくのだろうか。

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