次世代環境技術をめぐって自動車メーカー同士の合従連衡が加速!

トヨタとマツダ、提携拡大へ

 トヨタ自動車とマツダが環境技術での提携拡大に向け、協議していることが明らかになった。燃料電池車(FCV)やプラグインハイブリッド車(PHV)などの技術をトヨタがマツダに供与し、マツダはエンジン技術を供与することを検討している。自動車業界では今後、排ガス規制や燃費規制がさらに強化される見通し。多額の投資が必要な次世代環境技術をめぐって、今後も合従連衡が続く可能性がある。

 トヨタからはFCVやPHVの技術、マツダからはディーゼルなどのエンジン技術を相互に供与することを検討している。協議はまだ進行中で正式合意の時期は明らかになっていない。米カリフォルニア州で2018年、欧州では21年以降段階的に強化される環境規制をにらんだ中長期的な技術提携になる見通し。

 両社はすでに一部提携関係にある。トヨタがハイブリッド車(HV)の技術をマツダに供与し、マツダが小型車「アクセラ」に搭載。マツダのメキシコ工場ではトヨタの北米事業向けに年間5万台の小型車を生産し、近くトヨタが発売する。一連のやりとりを通じ、提携拡大に向けた強い手応えを感じたようだ。

 ただ、資本提携については「やる意味がわからない」(マツダ幹部)と議題には上っていない模様だ。トヨタは先行するHV技術を武器に、11年に独BMWと技術提携したが、資本提携には踏み込んでいない。富士重工業とは、05年から資本・業務提携関係にある。

 一方のマツダは08年以降、米フォード・モーターとの提携を縮小、独自路線を保ちつつエンジン技術を核とする自社技術を磨いてきた。しかし規制強化の中で、独自技術だけでは限界があると見て提携強化に踏み切る。

2015年05月12日

COMMENT

清水信彦
広島総局
編集委員

ヨーロッパの燃費規制は、2021年と、その後の2025年頃と、極端に厳しくなるようです。欧州メーカーがPHVに力を入れているのはそれをどう乗り越えるかを見越した動き。 マツダは「スカイアクティブ」と呼ぶエンジン技術の次世代版で21年規制は対応できるようですが、25年規制はどうなるかまだよく分からない模様。次世代環境技術を全方位で研究開発しているトヨタも、HVだけで乗り越えられるとは限らないし、自社のFCV陣営に参加するメーカーが増えてくれれば開発コストの分担や普及促進につながる。 ということで、こういう合従連衡の動きは今後も広がりそうです。中小の自動車メーカーほど厳しくなってくるでしょう。

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