MRJまた引き返し。「焦っている」という印象が問題

開発にトラブルは付きものだが・・ポジティブに情報発信を

  • 0
  • 0
名古屋空港に引き返したMRJ(28日)
 【名古屋】三菱航空機(愛知県豊山町、森本浩通社長)は28日、開発中の国産小型ジェット旅客機「MRJ」の試験1号機を愛知県営名古屋空港(愛知県豊山町)から米国に出発させたが、約2時間後に同空港に引き返した。27日も出発後に戻っており、2日連続の仕切り直しとなる。2018年半ばの量産初号機納入に向け、気象条件の良い米ワシントン州の空港で9月から飛行試験を本格実施する計画だが、トラブルが続いている。

 MRJは12時58分に離陸したが、経由地の新千歳空港(北海道千歳市・同苫小牧市)に向かう途中で引き返した。離陸後の機体性能の確認中、空調システムの取得データに異常が見つかった。27日も同じ原因で引き返し、センサーの部品を交換していた。次の飛行は「点検結果を見て判断する」(広報部)としている。

日刊工業新聞2016年8月29日 総合3面

COMMENT

開発試験は、問題点を洗い出すためにするものなので、一つひとつのマイナーな遅れに一喜一憂する必要はないと思う。ただ、最近ちょっと問題だと思うのは三菱が「焦っている」という印象を与えてしまっている点だ。「これ以上の遅れはない」と言っていた冬、「一日もはやく米国に」と言っていた春、「順調です間もなくです」と言っていた夏、そして今。自縄自縛になってはいまいか。 私も含めてマスコミは将来展望を書きたがるし、世間も遅れに対しては厳しい目線を向ける。しかし三菱には「今どんな試験をしていてどういう状況か」「何が進んでいるのか」、「どんな市場を狙っているか」といった情報を日常的に、それもポジティブに発信してほしいと願う。将来の目標でなく足元の状況。

関連する記事はこちら

特集