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北海道エアシステム、空港ビル25周年で遊覧飛行。89歳の参加者も

北海道エアシステム、空港ビル25周年で遊覧飛行。89歳の参加者も

HACのサーブ340Bの前で記念写真に収まる遊覧飛行の参加者

 北海道エアシステム(HAC)は、拠点とする札幌の丘珠空港ビル開業25周年を記念して8月9日、航空教室と札幌上空の遊覧飛行を実施した。約4000人の応募者の中から抽選で選ばれた54人が参加した。

 イベントに先立ち挨拶した空港ビルの橘俊明常務は「応募は想定を上回る1673通で倍率は80倍。厳正な抽選で1便目10通と2便目11通それぞれ27人の方が当選された。みなさんはくじ運が強い」と参加者の強運をたたえた。

 HACの桑野洋一郎社長によると、参加者は札幌市や江別市、石狩市などから来港したという。桑野社長は「我々の飛行機はプロペラ機で、ジェット機に比べ低いところを飛ぶ。今日は1000メートルくらいで、見晴らしと景色のよいフライトになると思う。自分の住んでいるあたりを目を凝らして見ていただき、実感して欲しい」と、参加者に話した。

 また、子供の参加者も多いことから「夏休みの宿題に活かし、楽しんで素晴らしい夏の思い出にして欲しい」(桑野社長)と、遊覧飛行への思いを語った。参加者はHACのパイロットや整備士、客室乗務員による航空教室を受講後、4月から鶴丸塗装が施されたサーブ340B型機(1クラス36席、登録番号JA02HC)で遊覧飛行を楽しんだ。

(89歳で参加し記念のモデルプレーンをプレゼントされた西村正さん=中央)

小さな機体の魅力


 航空教室の自己紹介で、パイロットの長澤浩志さんはHACの魅力について「皆さんを身近に感じられるのが魅力。小さい子が乗るとき手を振ると気づいてくれ、手を振り返してくれる」と、小さい機体ならではのふれあいの多さを挙げた。

 整備士の杉下満さんは、「丘珠は搭乗橋(PBB)がないので雨の日は大変だが、天気の良い日は自分の足で歩いて飛行機に近づける」と、小さな空港の良さを紹介した。

 客室乗務員の蒔田美菜さんは、「お客様の顔をひとり一人しっかり確認できるのが魅力。遊覧飛行の時も、客室乗務員との距離が近いので、ぜひ話しかけて」と呼びかけた。

「ハック」の参加者も



(賞品のモデルプレーンを獲得した高橋郁弥くん(中央)とお母さんの真由美さん(右)、パイロットの長澤さん)

 航空教室ではクイズ大会も行われた。全問正解が4人出たことから、パイロットの長澤さんとじゃんけん大会が行われ、高橋郁也(ふみや)くん(9)にHACのモデルプレーンがプレゼントされた。

 また、8月9日に89歳でHACと「ハック」ずくしのイベントに参加した西村正さんにも、モデルプレーンが手渡された。「特に意識せずに来て、言われて初めて気づいた。娘婿が応募してくれた」と喜んだ。

 遊覧飛行を楽しんだ国分咲楽砂(さらさ)さん(9)は「初めてあんなに景色を見られた。揺れるのが面白く、札幌ドームが上から見えてうれしかった」と話した。
吉川忠行
吉川忠行 Yoshikawa Tadayuki Aviation Wire 編集長
HACが丘珠空港ビル25周年で、札幌遊覧飛行と航空教室。8月9日に89歳でHACのイベントに参加した方もいました。

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