卵の殻は宝の山だった!抗菌消臭剤の原料として再利用が始まる

抗菌研究所がニワトリの卵殻使い開発、廃棄企業に回収呼びかけも

 抗菌研究所(青森県八戸市、丸尾茂明社長)は、ニワトリの卵殻を使った微粉末抗菌消臭剤を開発した。卵殻は水素イオン濃度を表すpHが高く、短時間での殺菌・消臭が可能。同消臭剤を熱可塑性樹脂に配合した「卵殻鮮度保持フィルム」はカット野菜などの保存に適しており、9月から販売する。同社の2016年3月期の売上高は4億円程度。同社は新事業の「卵殻分野で初年度3億円の売上高を目指す」としている。

 抗菌研究所はホタテの貝殻が原料の水酸化カルシウム粉末「スカロー」が主力製品。高い塩基性が特徴で、抗菌や消臭効果に優れるほか、熱可塑性樹脂などに配合した抗菌・消臭加工製品を開発している。

 新たに開発した卵殻が原料の抗菌・消臭剤は、従来の貝殻が原料のものと比べてpHが1程度高く、より短時間で効率良い殺菌、消臭が可能になった。

 一般に、家庭や食品加工工場などから廃棄される卵殻は年間20万トン程度あり、その約8割が廃棄物として処理される。それらの資源の有効活用や廃棄処理の負担軽減にもつなげる。今後は卵殻を廃棄する企業に協力を呼び掛け、シェア拡大を図っていく。

 カット野菜などの鮮度を保つ卵殻鮮度保持フィルムを売り出し、その後は幅広い素材に配合し、同消臭剤の利点を多分野で活用する考え。同フィルムについて「野菜や肉など、鮮度の問題で運ぶことのできなかった場所にも届けることができる」(野川幸夫常務)と話す。

 処理設備は現在、貝殻と同様のものを使用するが、2017年度をめどに卵殻処理専用の設備を導入する方針だ。

 

宮里 秀司

宮里 秀司
08月20日
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卵の殻は約8割が廃棄物として処理されているといい、資源の有効利用になります。殻の内側にある膜も再利用できるようです。

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