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伊丹空港、南北結ぶ中央エリア封鎖。9月から改修へ

伊丹空港、南北結ぶ中央エリア封鎖。9月から改修へ

南北ターミナルを結ぶ中央エリアを封鎖する伊丹空港

 ターミナル改修を進めている伊丹空港は、南北のターミナルを結ぶ中央エリアを9月1日から閉鎖する。ターミナルの全面改修の一環で、2018年春ごろまでの予定。

 改修計画は2014年9月2日に発表。現在日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)で南北に分かれている到着口を2階中央に集約し、三菱航空機のリージョナルジェット機「MRJ」など小型機に対応したフィンガー(桟橋)を新設する。

 北ターミナルに乗り入れているのはJALと天草エアライン、南ターミナルはANAとアイベックスエアラインズ。中央エリアの閉鎖期間中、南北のターミナルを移動して乗り継ぐ際は、到着口を一度出て搭乗する航空会社のターミナルへ向かう。

 伊丹の現ターミナルビルは1969年2月1日の開業から47年が経過。南北の出発ロビーとバス乗り場を歩く距離が長く、モノレールの駅からターミナル2階にある保安検査場までは、1階に一度降りる必要がある。

 また、到着も南北2カ所に分かれていることから出迎える人がわかりにくく、到着口からバスやモノレールへの乗り継ぎも効率が悪いなど、出発と到着ともに動線に改良の余地がある。

 伊丹はビジネスマンの利用が多いことから、ストレスなく短時間で移動できることを重視した改修を、2020年8月に全面開業を目標に進める。

 一方、眺望の良さで集客が好調な展望デッキには、現在は存在しないアクリル板を張り巡らす改修計画が取り沙汰されている。地元からは、「現ターミナルの良さを空港を運営する関西エアポート社が理解していない」という批判も出ている。

 利便性向上に加え、こうした批判に空港会社が耳を傾けるか否かにも、注目が集まっている。
吉川忠行
吉川忠行 Yoshikawa Tadayuki Aviation Wire 編集長
伊丹空港の南北ターミナルを結ぶ中央エリアが9月から18年春まで閉鎖。

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