帝人フロンティア、エアバッグ基布の海外生産でライバル追う
モジュールメーカーとの連携も視野、カギ握る「ナイロン66・強力糸」の調達
自動車部品部材サプライヤーが米州(北米と南米)市場を深耕するため、現地生産に乗り出している。帝人フロンティア(大阪市中央区)は、中南米でエアバッグ基布やゴム資材、カーシートなどを生産する検討に入った。国上精機工業(横浜市港北区)は、主力のカーオーディオ向けパネル製造事業で2016年にもメキシコに進出する。北米・中南米の自動車市場の攻略に本腰を入れる。
帝人フロンティアは繊維や樹脂加工技術を生かし、エアバッグ基布、ゴム資材、カーシート、タイヤコードなどを手がける。すでに日本、中国、東南アジアで製造販売網を築いており、これからは北米・中南米にも進出し、日系自動車メーカーの現地調達ニーズを取り込む考え。
国上精機工業は取引先のカーオーディオメーカーがメキシコに進出しているのを受け、同国でカーオーディオ向けパネルの現地供給体制を整える。パネルの成形から塗装、印刷までを一貫して手がける生産体制を構築したい考え。
国際自動車工業会(OICA)の統計によると、14年の米州の4輪車生産台数は前年比0・7%増の2128万台だった。特に伸びが目立つのはメキシコで、同10・2%増の336万台と2ケタ成長を記録。メキシコでは13年秋以降、日産自動車やマツダ、ホンダが新工場を相次ぎ稼働。トヨタ自動車も米国への輸出拠点として、18―19年にもメキシコに新工場を開設する計画だ。
完成車メーカーの工場稼働に合わせて、部品メーカーの現地進出も加速。日産が14年に開設したブラジルのレゼンデ工場の隣接地には、タチエス、ヨロズ、鬼怒川ゴム工業、カルソニックカンセイなどの部品メーカーが拠点を構える。
中堅中小企業では、ブレーキ部品の黒田精機製作所(名古屋市瑞穂区)や、熱処理加工を手がける東研サーモテック(大阪市東住吉区)が国際協力銀行(JBIC)の協調融資を活用し、メキシコへの進出や生産能力増強を進める。
帝人フロンティアは繊維や樹脂加工技術を生かし、エアバッグ基布、ゴム資材、カーシート、タイヤコードなどを手がける。すでに日本、中国、東南アジアで製造販売網を築いており、これからは北米・中南米にも進出し、日系自動車メーカーの現地調達ニーズを取り込む考え。
国上精機工業は取引先のカーオーディオメーカーがメキシコに進出しているのを受け、同国でカーオーディオ向けパネルの現地供給体制を整える。パネルの成形から塗装、印刷までを一貫して手がける生産体制を構築したい考え。
国際自動車工業会(OICA)の統計によると、14年の米州の4輪車生産台数は前年比0・7%増の2128万台だった。特に伸びが目立つのはメキシコで、同10・2%増の336万台と2ケタ成長を記録。メキシコでは13年秋以降、日産自動車やマツダ、ホンダが新工場を相次ぎ稼働。トヨタ自動車も米国への輸出拠点として、18―19年にもメキシコに新工場を開設する計画だ。
完成車メーカーの工場稼働に合わせて、部品メーカーの現地進出も加速。日産が14年に開設したブラジルのレゼンデ工場の隣接地には、タチエス、ヨロズ、鬼怒川ゴム工業、カルソニックカンセイなどの部品メーカーが拠点を構える。
中堅中小企業では、ブレーキ部品の黒田精機製作所(名古屋市瑞穂区)や、熱処理加工を手がける東研サーモテック(大阪市東住吉区)が国際協力銀行(JBIC)の協調融資を活用し、メキシコへの進出や生産能力増強を進める。
日刊工業新聞2015年04月09日 自動車面