動くのは人ではなく「棚」のほう!MonotaROが無人搬送車で物流改革

来年3月稼働予定の物流拠点に日立製を150台導入。生産性2倍に

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導入する日立の低床式無人搬送車「ラックル」
 MonotaROは、2017年3月稼働予定の関東物流拠点「笠間ディストリビューションセンター」(茨城県笠間市)で、商品を保管している棚を運ぶ無人搬送車を150台導入する。必要な棚をピッキング人員の側に移動させる“歩かないピッキング”にすることで、生産性向上と作業者負担軽減を図る。現在の主力の物流拠点に比べ生産性は約2倍に高まる見通し。

 日立製作所の低床式無人搬送車「Racrew(ラックル)」を導入する。ラックルはデータ指示に従って、必要な棚を持ち上げて搬送する。床面マーカーなどの走行ガイドなしに自律走行する。

 通販業界ではロボットがケースからバラで商品を取り出す、ピースピッキングの自動化が進められている。しかし、MonotaROが扱う工場間接資材は小物から大物まで多様でロボットによる自動化は費用対効果の面で厳しい。そこでピッキングは作業者が行い棚そのものを動かすことで効率を高める。

 笠間はMonotaROが東日本エリアへの配送体制拡充を狙い、計画を進めている物流拠点。敷地面積は約9万平方メートルで延べ床面積は約5万6000平方メートル。完成すれば、在庫能力50万アイテム、1日当たりの出荷能力4万件の、工業用間接資材通販業界で最大の物流拠点となる。

 自動倉庫は導入せず、平屋の広大な倉庫内で無人搬送車を活用してピッキング作業者の動線を大幅に短縮する。稼働時は、人が歩いて取りに行く従来方式とラックルを使った新方式の半々でスタート。状況を見ながらラックルの追加導入も検討する。

 通販業界では、アスクルがロボット制御技術のベンチャーと業務提携し、ピースピッキングを含む物流自動化に着手。MonotaROは移動部分を自動化し、取り出しのみを人手とする方法を選択し、各社で手法がわかれている。

日刊工業新聞2016年7月28日

COMMENT

石橋弘彰
相模支局
支局長

棚をピッキングの作業者の元に動かすロボットは、インドのグレイオレンジなど数社が手がけている。その中でMonotaROが選んだのは日立製作所製。日立は物流施設全体を効率化するシステムや技術を持つ。そうしたものと連動しているのかが気になるところだ。

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