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トヨタ系中堅部品メーカー「減益要因はほぼ為替」アジアで市況回復の芽も

16年4ー6月期は厳しいスタート。中央発條がが赤字に
トヨタ系中堅部品メーカー「減益要因はほぼ為替」アジアで市況回復の芽も

熊本地震の影響で生産ラインが止まった国内拠点=トヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)

 トヨタ自動車系中堅部品メーカー5社が28日発表した2016年4―6月期連結決算は、為替の円高などによりフタバ産業を除く4社が経常減益か経常赤字になった。4月の熊本地震でのトヨタグループ生産停止による減収はそれぞれ約5億―約36億円と比較的小幅にとどまった。一方、タイやインドネシアなどのアジアでは市況が回復、各社の業績を下支えした。

 為替差損による経常減益は東海理化が18億円、中央発條が6億6800万円など。中発は経常損益、当期損益が赤字に転落した。中発の牧野彰夫専務執行役員は「減益要因はほぼ為替」と述べた。

 熊本地震でトヨタ自動車が生産を停止した影響は限定的。4―6月期売上高への影響はフタバ産業が約36億円、愛三工業が約10億円など。約5億円の減収にとどめた大豊工業の川治豊明常務執行役員は「年内には挽回生産が進む」と話した。

 市場別では4社がアジアで増収だった。市況回復に加えトヨタの新興国向け戦略車「IMV」関連部品の受注などがけん引。東海理化は4―6月期営業利益が過去最高だった。

 17年3月期の業績予想は4社が据え置く一方、愛三工業は円高などで経常利益を9・2%、当期利益を8・3%下方修正した。
日刊工業新聞2016年7月29日 
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
通期の業績を据え置いているので、基本は想定の範囲内か。トヨタの新興国販売がどこまで回復するかに注目。

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