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まだまだ成長「豆乳市場」 健康イメージに加え女性ホルモンと似た働き

大手メーカーが相次ぎ新商品、2020年には5割増の50万キロリットルに
 成長が続く豆乳市場を見越して、大手メーカーが相次いで新商品を投入している。キッコーマン飲料(東京都港区)は、アップルパイ味など洋菓子系や和菓子系の豆乳飲料4品を、8月22日から発売する。マルサンアイは運動選手向けにアミノ酸やたんぱく質を強化した「SOY BE UP(ソイビーアップ)!」を東京や大阪、名古屋のマラソン大会でPRし、知名度の向上を狙う。

 日本豆乳協会によると、国内の豆乳市場は2009年から毎年、成長が続き、生産量は15年に前年比8・4%増の30万3482キロリットル(09年は19万7118キロリットル)と初めて30万キロリットルを超え、16年も32万キロリットルと成長の継続を見込む。20年には50万キロリットルを予測する。

 原料が大豆であることから“健康イメージ”に加え、女性ホルモンと似た働きがあるとされるイソフラボン成分に女性の着目度が高い。このためシリアルに豆乳をかけて朝食をとるといった、利用方法が増えていることが「消費増につながっている」(重山キッコーマン飲料社長)という。

 キッコーマン飲料が8月に発売するのはアップルパイ、マロンの洋菓子系2品と焼きいも、おしるこの和菓子系2品で、容量は200ミリリットル、消費税抜きの価格は90円。「飲料でアップルパイ菓子のサクサク感を出すのに苦労した」(キッコーマン飲料)とし、スイーツ好きの女性層に売り込み、市場拡大を狙う。

 マルサンアイの商品は運動選手向けに必須アミノ酸のロイシンやバリン、イソロイシンに、大豆たんぱくなどの成分を強化。「イソフラボン成分も豊富なので、五輪・パラリンピックなどのスポーツ大会で女子選手の体調管理に役立つ」(マルサンアイ)と見ている。

 競合他社が販売を強めるプロテインの商品と差別化を狙う。容量は200ミリリットルで、消費税抜きの価格は130円。マラソン大会を機会に拡販する。
(文=嶋田歩)
日刊工業新聞2016年7月22日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
むかし豆乳は少し苦手だったが、いっときはまってロイヤル豆乳ミルクティーばかり飲んでいたが、今は少し距離を置きつつある。ただ豆乳鍋は美味しいですね。

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