電動バイクのイメージ壊せ−ツナグデザインなど、エンジニアらが異色コラボ
「一般的な電動バイクのイメージを壊したい。それには根津くんのデザインが重要だった」。大型スポーツ電動バイク「zecOO(ゼクウ)」開発の主要メンバーの中村正樹オートスタッフ末広社長は語る。モーターや電池など大半の部品はライダーの前方に集められ、ムダのない曲線と直線で描かれた外観の中に収まっている。前に突っ込んでいくように見える形はほかにない。
現在、一般的な電動バイクは近距離の移動や宅配での利用を想定したコミューター。小さな電池で少しでも長い距離を走行できるように出力は小さく、既存のデザインとあまり変わらない。少ない電力で走る電動バイクは社会に必要だが、圧倒的な加速性能などの走りも電動車の魅力だ。
ゼクウは「世の中に大型の電動バイクがない」、「ワクワクする電動バイクをつくりたい」というツナグデザイン代表の根津孝太氏の思いから始まった。根津氏は元トヨタ自動車のデザイナーで、独立後はサーモスの携帯保温容器など幅広い分野のデザインに取り組む。知り合いからの紹介で、バイクの技術を持つバイク販売店の中村社長と意気投合。電気エンジニアのエリック・ウー氏も加わり、プロジェクトをスタートした。
根津氏のデザインをもとに、中村社長とウー氏の技術を出し合って製作した。モーター最大トルク144ニュートンメートルで、フル充電して160キロメートル走行する「究極のセカンド・バイク」(中村社長)。一目見て『これまでにないバイク』と印象づけるためにもデザインにこだわった。このため、デザインをそのまま再現する部品配置も、中村社長とウー氏にとって重要な仕事だった。
例えば、ウー氏が中村社長に「電池が大きくなるからステアリングを2センチメートル上げてほしい」と言うなど、2人で車体内のスペースを取り合いながら仕上げた。またどうしても配線を曲げなければならない時には、ウー氏が世界中から曲げても熱を発生しにくい配線を探した。
価格は888万円(税抜き)と高価だが、すでに1人目の注文が入り、製作を始めている。乗る人のライディングポジションを測定し、塗装もオーダーメードで、その人に合う1台に仕上げる。ゼクウは特徴的なデザインから海外からも注目を集めている。異色のコラボレーションでつくるバイクが、電動バイクに一石を投じる。
現在、一般的な電動バイクは近距離の移動や宅配での利用を想定したコミューター。小さな電池で少しでも長い距離を走行できるように出力は小さく、既存のデザインとあまり変わらない。少ない電力で走る電動バイクは社会に必要だが、圧倒的な加速性能などの走りも電動車の魅力だ。
ゼクウは「世の中に大型の電動バイクがない」、「ワクワクする電動バイクをつくりたい」というツナグデザイン代表の根津孝太氏の思いから始まった。根津氏は元トヨタ自動車のデザイナーで、独立後はサーモスの携帯保温容器など幅広い分野のデザインに取り組む。知り合いからの紹介で、バイクの技術を持つバイク販売店の中村社長と意気投合。電気エンジニアのエリック・ウー氏も加わり、プロジェクトをスタートした。
根津氏のデザインをもとに、中村社長とウー氏の技術を出し合って製作した。モーター最大トルク144ニュートンメートルで、フル充電して160キロメートル走行する「究極のセカンド・バイク」(中村社長)。一目見て『これまでにないバイク』と印象づけるためにもデザインにこだわった。このため、デザインをそのまま再現する部品配置も、中村社長とウー氏にとって重要な仕事だった。
例えば、ウー氏が中村社長に「電池が大きくなるからステアリングを2センチメートル上げてほしい」と言うなど、2人で車体内のスペースを取り合いながら仕上げた。またどうしても配線を曲げなければならない時には、ウー氏が世界中から曲げても熱を発生しにくい配線を探した。
価格は888万円(税抜き)と高価だが、すでに1人目の注文が入り、製作を始めている。乗る人のライディングポジションを測定し、塗装もオーダーメードで、その人に合う1台に仕上げる。ゼクウは特徴的なデザインから海外からも注目を集めている。異色のコラボレーションでつくるバイクが、電動バイクに一石を投じる。
日刊工業新聞2015年05月08日 自動車面