日立、エスカレーター開発を中国に集約

  • 2
  • 1
日立電梯の広州工場のエスカレーター製造ライン
 日立製作所は2016年内に、エスカレーターの開発や生産技術に関する機能の大部分を中国に集約する。1カ所で集中的に作業する体制に移行して開発を迅速化し、商品力強化とコスト低減につなげる。中国でのモノづくり力を高め、品質を向上させる狙いもある。日立のエスカレーター販売は年間6000台規模で、このうち金額ベースで9割を海外が占める。中国を基点に海外市場での競争力を高め、エスカレーター事業の成長につなげる。

 エスカレーターの開発・生産技術に関する機能は日本では水戸事業所(茨城県ひたちなか市)、中国では現地法人の日立電梯(広州市)が担っている。

 このほど、水戸事業所で開発・生産技術を担う約15人が日立電梯に赴任した。今後は日立電梯が開発・生産技術の基盤を担う。日本のスタッフと現地スタッフが連携を深め、年内に共同で開発作業に着手する。水戸事業所では引き続き国内向け機種を生産し、開発機能の一部を残す。

 今後、中国ではエスカレーター市場が拡大する見通し。鉄道関連投資が活発化し、駅に設置するエスカレーターの需要が高まるためだ。日立は中国でモノづくり力を高め、他社との受注競争を優位に進めたい考えだ。

 エスカレーターの世界市場は年7万台程度とされる。日立や三菱電機、東芝など日本勢のほか、米オーチス、スイスのシンドラー、フィンランドのコネ、独ティッセン・クルップなど海外勢がシェアを争っている。

日刊工業新聞2016年7月18日

COMMENT

明豊
執行役員デジタルメディア局長 DX担当

先日、中西会長のインタビューで「工場をどう食わせるか(採算をとる)かは後からついてくる、ぐらいの気概で『協創』する組織へ変えたい」と話していたが、えっ、まだやっていなかったの!?という感じです。鉄道事業の司令塔は英国、情報通信は米国、昇降機事業は中国という流れ。中国から早く東南アジアやインドへの展開を急がないと。

関連する記事はこちら

特集