トルコ・クーデター騒動、トヨタは18日も工場は通常通り稼働予定

各社、短期的な影響は軽微も政情を注視

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 トルコのクーデター騒動で、現地に進出する日本企業の影響は軽微で済みそうだ。トヨタ自動車は16日朝から現地工場を停止したが、同日夕方には稼働を再開。三菱重工業やIHI、大成建設、三菱東京UFJ銀行など進出企業の多くが従業員の安全を確認した。各社とも「日本からトルコへの出張は見合わせる」(味の素)など、引き続き現地動向を注視する。

 トヨタはトルコ北西部で小型車「カローラ」などを生産する。2直勤務のうち16日朝からの稼働を停止したが、16日夕方には稼働を再開した。何も起こらなければ18日以降も通常稼働する予定。日本人出向者と家族、日本人出張者の無事を確認し、4000人の現地従業員も被害報告は入っていないという。日本からトルコへの出張は当面禁止する。

 小型トラックの組み立て拠点があるいすゞ自動車、タイヤ工場があるブリヂストン、住友ゴム工業も従業員の安全を確認した。

 三菱重工業はイスタンブールに駐在員事務所を構え、出張者を含む約10人の日本人全員の無事を確認ずみ。トルコでは仏原子力設備大手アレバグループと、黒海沿岸のシノップで建設が計画されている4基の原子力発電所プロジェクトの事業化調査(FS)を実施中。同案件への影響を含め、当面は状況を静観していく構えだ。

 IHIは現地に駐在する日本人従業員約100人の無事を確認。6月30日に開通したイズミット湾横断橋は一部工事が残る。今後は状況に応じた対応を精査中だが、残工事の影響は軽微とみている。

 総合電機では営業拠点を構える東芝、三菱電機、日立製作所とも被害はない。ただ、東芝、三菱電機ともに同国で大規模プロジェクトを抱えており、今後、政情不安が長期化すれば計画進行の妨げになりかねない。富士通も被害はなく、連休明けに渡航禁止を出すかを検討中。

日刊工業新聞2016年7月18日

COMMENT

明豊
執行役員 DX担当
デジタルメディア局長

中期的にはトルコにおけるビジネス戦略は見直さるを得ないだろう。世界各国でのビジネスリスクが高まる中で、何かを決断すれば「トレードオフ」になるのは必然になりつつある。「オフ」の部分を素早く見切れるかの経営力。

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