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三洋化成、中国で潤滑油添加剤を増産

エンジンオイル向けにも用途が広がる
三洋化成、中国で潤滑油添加剤を増産

写真はイメージ

 三洋化成工業は自動車のエンジンオイルなどに添加し省燃費化などに役立つ潤滑油添加剤の中国での増産を検討する。環境対策や省エネルギー化への意識向上で、中国の潤滑油添加剤需要の伸びを見込む。2016年1月から生産を始めた中国の生産拠点は年産能力5000トンだが、同1万トン程度までは増強できる見込み。

 中国で増産を検討する潤滑油添加剤は「アクルーブ」シリーズ。潤滑油に5―10%添加すると、温度変化による潤滑油の粘性の変化を適切な範囲内にとどめる。自動車の変速機用に加え、エンジンオイル向けにも用途が広がっている。

 現在は日本、米国、中国で生産しており合計で年産5万9000トン。同社の15―18年度の中期経営計画では、米国、東南アジアで潤滑油添加剤の工場を新設する計画もあり、設備投資額約45億円を見込んでいる。
日刊工業新聞2016年7月15日
米山昌宏
米山昌宏 Yoneyama Masahiro
三洋化成は、1963年に国産初のポリメタクリレート系粘度指数向上剤の開発に成功し、その後流動点降下剤・脱ロウ助剤などを加え,潤滑油添加剤の品揃えを充実させてきた。世界の潤滑油添加剤の需要は、潤滑油のロングライフ化により、1.5-2.0%の伸びにとどまると予想されているが、中国ではその倍の3.5-4%の伸びが期待されている。

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