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沖縄の天然素材を使ったアメニティーで、ホテル新設需要を取り込め

ベナスタス(沖縄市)が受注拡大へ
沖縄の天然素材を使ったアメニティーで、ホテル新設需要を取り込め

ベナスタスが手がける石けん(中央)やバスソルト(下段右)

 ベナスタス(沖縄市、遠山健夫社長、098・934・7627)は、リゾートホテル向け化粧品の製造販売事業を拡大する。沖縄の天然素材を使った新ブランド「YUKUI(ゆくい)」を創設し、自然派高級化粧品として販路を広げる。これにより、5年後に売上高を現状比約3倍の2億円に伸ばす。

 ベナスタスは天然由来成分にこだわり、沖縄市と北中城村の自社工場で化粧品を生産している。販売が好調で3年間ほど生産能力が追いついていない状況だったが、2015年度に生産体制を拡充したことで、今後の受注増にも対応できるようになった。

 同社の事業は内閣府沖縄総合事務局から「地域産業資源活用事業計画」に認定されている。地域資源を使う高品質の商品開発とともに沖縄産品に高級感を持たせる製品づくりを目指す。

 同社はホテル向け製品のOEM(相手先ブランド)生産が主力で、沖縄県内の「星のや」「ザ・リッツ・カールトン」などにアメニティーグッズの一部を供給している。新ブランド化粧品の拡販とともに、OEMの拡大も狙う。沖縄では外国人観光客の増加を背景にホテル建設が相次いでおり、「新たに4―5社からは受注したい」(遠山社長)としている。
日刊工業新聞2016年7月8日 中小企業・地域経済面
三苫能徳
三苫能徳 Mitoma Takanori 西部支社 記者
遠山社長のコメントで印象的だったのは「ゴーヤなど沖縄の産品を、高級なイメージに転換したい」ということ。今回、ベナスタスの「地域資源活用事業」として認定された地域資源は、塩に黒糖、海洋深層水や果物、ハーブ、赤瓦などたくさん。赤瓦…?展開が楽しみです!

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